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2012 年度 実績報告書

敗血症によって惹起される細胞性免疫能の抑制状態の解析と治療

研究課題

研究課題/領域番号 22591728
研究機関大阪大学

研究代表者

大田 典之  大阪大学, 医学部附属病院, 助教 (60379162)

研究分担者 藤野 裕士  大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (50252672)
研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2013-03-31
キーワード細胞性免疫 / 粘膜免疫 / 免疫応答 / 敗血症 / マウス
研究概要

敗血症によって生じる粘膜免疫応答の変化の解析。マウスに実験的敗血症(盲腸結紮穿孔腹膜炎モデル:以下CLPと略称)を用いて敗血症を誘導した。マウスに誘導するCLPの死亡率は最終的に20%程度となるように盲腸を穿孔する穴を27G針を用いて穿孔して調節した。このモデルと開腹した後すぐに閉腹する偽手術群を対照群として設定して比較を行った。粘膜免疫応答の評価としては粘膜アジュバントであるコレラ毒素と共にモデル抗原である鶏卵白アルブミン(以下OVAと略)を経鼻粘膜的に投与する経粘膜的免疫法に対する免疫応答の成立を測定するという方法をとった。成立するOVAに対する免疫応答はOVAに対する主要組織適合抗原複合体四量体(MHCテトラマー)を用いて細胞性免疫能を検出し、血中に検出されるOVA特異的免疫グロブリンによって液性免疫応答を評価した。CLP導入後1週間で敗血症から回復したマウスに対して2回経鼻粘膜的にOVAを免疫しその後1週間後に免疫応答を評価した。OVA特異的な免疫グロブリンに関してはCLP群で差は無かったのに対して、OVA特異的なテトラマー陽性細胞の数はCLP群で低下していた。さらにOVA特異的テトラマー陽性細胞で産生されるTh1型サイトカインであるIFN-gも低下していた。これらから敗血症によって粘膜免疫的な免疫の成立は低下が考えられた。この免疫機能低下が個体レベルでの生体防御に影響しているのかを評価するためにOVAを腫瘍抗原として持つEG7腫瘍細胞を接種しその増大を評価するという実験を行った。偽手術群では腫瘍の増大は抑制できたのに対して、CLP群ではOVAを腫瘍抗原として持つEG7の増大は抑制されなかった。また各群のマウスの脾細胞中のEG7に対する細胞傷害性を比較するとCLP群ではEG7への細胞傷害性は低下した。以上の結果から敗血症において粘膜免疫応答が低下することが示された

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2013 2012 2010

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Spontaneous breathing during lung-protective ventilation in an experimental acute lung injury model: high transpulmonary pressure associated with strong spontaneous breathing effort may worsen lung injury.2012

    • 著者名/発表者名
      Yoshida T, Uchiyama A, Matsuura N, Mashimo T, Fujino Y
    • 雑誌名

      Crit Care Med.

      巻: 40 ページ: 1578-85

    • 査読あり
  • [学会発表] ミダゾラムは樹状細胞による抗原特異的な応答を抑制する2013

    • 著者名/発表者名
      大田典之
    • 学会等名
      第40回日本集中治療医学会学術総会
    • 発表場所
      松本
    • 年月日
      20130228-20130302
  • [学会発表] プロポフォールは樹状細胞によって誘導されるTh1型免疫応答を促進する2012

    • 著者名/発表者名
      大田典之
    • 学会等名
      第59回日本麻酔科学会学術集会
    • 発表場所
      神戸
    • 年月日
      20120607-20120609
  • [学会発表] ミダゾラムは自己非自己の認識能を低下させる2010

    • 著者名/発表者名
      大田典之
    • 学会等名
      第60回日本麻酔科学会学術集会
    • 発表場所
      札幌
    • 年月日
      2010-05-23

URL: 

公開日: 2014-07-24  

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