研究課題/領域番号 |
22591734
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
石田 和慶 山口大学, 大学院・医学系研究科, 准教授 (80314813)
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研究分担者 |
福田 志朗 山口大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (70322245)
山下 敦生 山口大学, 医学部附属病院, 助教 (50379971)
松本 美志也 山口大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (60243664)
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キーワード | 脳血管炭酸ガス反応性 / 腎障害 / 尿素窒素 / クレアチニン / 非対称性ジメチルアルギニン / L-arginine / 術後高次脳機能障害 / off-pump CABG |
研究概要 |
対象:人工心肺を使用しない冠動脈バイパス術(off-pump CABG)40例を対象とした。 方法=ミダゾラム、フェンタニルで全身麻酔を導入後、イソフランとフェンタニルまたはレミフェンタニルで麻酔を維持。経側頭骨で経頭蓋ドプラ(TCD)を装着し中大脳動脈の血流速度(平均:Vmca)をモニターした。呼気イソフルラン1.1%(1MAC)下、PaCO_2を35mmHgとし(hypocapnia)Vmcaを計測、その後PaCO2を45mmHgに調節し(hypercapnia)、脳血管の炭酸ガス反応性(CO_2R)を評価する(絶対的CO2R=・Vmca/・PaCO_2、相対的CO_2R(%)=絶対的CO_2R/hypocapnia Vmca・=hypercapnia-hypocapnia)。動脈血から尿素窒素(BUN)、クレアチニン(Cre)とADMA、L-Afginineの測定を行ない、L-Arginine./ADEM比を算出(HPCL法)(石田、福田担当)。手術前、後7-12日、術後3ヶ月に5つの神経心理学検査(Mini-mental state examination、Digitsymbol test、Digitspan test、かなひろいテスト)を行なった。術後1ヶ月、3ヶ月の日常生活動作上の障害の評価をアンケートで評価した。 結果:対象症例の15例が術後1検査以上の神経心理学検査で20%以上の低下を生じた(低下群)。低下群の脳血管炭酸ガス反応性は非低下群に比べて相対的、絶対的CO2Rとともに低い傾向にあった。ADMA、L-Arginineの測定と術後の日常生活動作に関しては現在解析とデーターを集積している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ADMA、L-Arginineの測定と解析には時間を要し、術後の日常牢活動作に関しては手術後3ヶ月以後の確認となるため、23年度症例の完全なデーターの解析には至っていない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度も前述同様の内容で症例を重ねていく予定である。
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