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2011 年度 実績報告書

インビボパッチクランプによる麻酔薬の脊髄膠様質抑制性、興奮性神経細胞に対する作用

研究課題

研究課題/領域番号 22591736
研究機関九州大学

研究代表者

山浦 健  九州大学, 大学病院, 准教授 (70264041)

研究分担者 吉村 恵  熊本保健科学大学, 保健科学学研究科, 教授 (10140641)
塩川 浩輝  九州大学, 医学研究院, 助教 (30572490)
辛島 裕士  九州大学, 大学病院, 助教 (80380434)
キーワードin vivoパッチクランプ / 脊髄膠様質細胞 / GABAA受容体 / NMDA受容体 / ケタミン
研究概要

本年度も平成22年度に引き続き熊本保健科学大学の吉村恵教授と共同で実験を行った。脊髄膠様質細胞からのパッチクランプ記録法を用いて脊髄細胞の痛覚応答を解析した。本プロジェクトでは脊髄後角に存在するGABAA受容体に関する研究を最終目標と定めているため、GABAA受容体作動性電流の観察を行った。記録ラットの足底にピンセットを用いて痛覚刺激を行ったところGABAA受容体作動性電流の発生頻度の増強を認めた。この現象は通常の痛覚刺激と同時に過剰な疼痛を抑制する生理学的なメカニズムであることが推察された。
近年、GABAA受容体の機能不全あるいは減少によって痛覚過敏やアロディニア症状が起こり、神経障害性疼痛の一因となっている可能性を示唆する報告がなされている。また、興奮性神経伝達物質であるグルタミン酸のNMDA受容体の関与も示唆されている。そこでまず、NMDA受容体拮抗薬であるケタミンの鎮痛作用におけるGABAA受容体の関与について実験を行った。本実験によりGABAA受容体作動性抑制性電流の発生頻度の増強はNMDA受容体アンタゴニストの脊髄還流投与によって影響を受けないことが明らかとなった。現在、ケタミンを使用して検証している段階である。同様の結果が得られれば、鎮痛作用機序としてGABAA受容体は関与しないものと考えられる。残念ながら、平成23年度は研究内容を学会報告するにはデータが不十分であったため、発表には至らなかったが、着実にデータは揃いつつあり、次年度以降、学会発表と学術論文作成が可能である確信している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

実験系を確立し、学会発表や論文に必要なデータをとっている段階であるため。

今後の研究の推進方策

麻酔薬の脊髄への還流投与によるデーターのみならず、静脈投与によるデータを取得したいと考えている。そのため、静脈路確保の技術を習得する必要があると考える。

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公開日: 2013-06-26  

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