研究課題/領域番号 |
22591746
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研究機関 | 東京慈恵会医科大学 |
研究代表者 |
讃井 将満 東京慈恵会医科大学, 医学部, 准教授 (30424039)
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キーワード | ビタミンD / 心臓血管外科 / 術前リスクスコア |
研究概要 |
ビタミンD欠乏は、感染症や癌などの種々の病態の重症度との関連が示されてきた。心臓血管領域においても、ビタミンD濃度が、心血管病の発生や重症患者の死亡率増加と関連があること指摘された。本研究の目的は、心臓血管外科手術患者の術前の重症度を重症度スコアおよび臨床因子により評価し、血清ビタミンD(250HD)濃度、ビタミンD受容体遺伝子多型との関連(心臓血管疾患患者でFokLC/Cを持つ患者は他のC/TおよびT/Tと比較して重症度が低いという仮説)について解析することであった。 平成22年度は、のべ260人の心臓血管手術患者に対し、麻酔導入時に採血を行い、と記について検討した。結果は、種々の臨床的因子およびリスクスコアおよび重症度スコアの中で、術前の心臓血管外科患者の術前リスク因子評価に最も一般的なEuro scoreは、ビタミンD濃度が低下するほど上昇した。遺伝子多型の解析ではビタミンFokITT typeではそれ以外と比べてEFの低下が優位な結果は認められた。 平成23年度は、この研究に際して論文執筆、学会発表とともにデータの再解析を行った。再解析の結果、血清ビタミンD(250HD)濃度はEuro scoreは心臓血管外科手術患者の予測死亡率と逆向きの相関をすることか示されたが、残念ながら遺伝子多型の解析では有意な結果は出なかった。 この結果は、心臓血管外科領域において、ビタミンD濃度の低下と手術リスクとの関連を示し十分な基礎データを提供した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
技術的な問題、統計的な問題が発見され、データの再収集、再解析が必要であり、その結果当初の期待の結果の一部が陰性の結果となり、論文の投稿に時間を要したから。
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今後の研究の推進方策 |
今回は術前のリスクとビタミンD濃度との関連を示した。しかし、術後の急性期に血中濃度がどのように変化し、どのような意義があるのか、が不明であり、術後ICUでの心外患者におけるビタミンD濃度を測定し、検討する予定である。
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