研究分担者 |
加藤 実 日本大学, 医学部, 准教授 (10224510)
後閑 大 日本大学, 医学部, 助教 (70526095)
岩崎 賢一 日本大学, 医学部, 教授 (80287630)
小川 洋二郎 日本大学, 医学部, 助教 (60434073)
廣瀬 倫也 日本大学, 医学部, 助手 (80366608)
|
研究概要 |
局所脳血流が低下している慢性疼痛疾患患者に対する薬理学的な疼痛機序判別試験(ドラッグチャレンジテスト)により,痛みの改善と脳血流上昇との関連が示唆されている.しかし,これまで慢性疼痛疾患やケタミン投与などが局所脳血流量や脳代謝に与える影響についての研究は多数有るものの、血圧変化に対して脳血流を一定に保つ働きをする脳循環自動調節能に及ぼす影響は十分に検討されていない.本研究では,慢性疼痛疾患患者に対する疼痛機序判別試験の際に血圧変動の速さに依存する「動的な脳循環自動調節能」の変化を検討することで,単純な脳血流変化の情報とは異なる,慢性疼痛疾患および各種薬剤が「脳循環自動調節能」に及ぼす変化を明らかにすることを目的に実験を実施した. 研究初年度にあたる平成22年度は,交付申請時の計画通り準備期間と設定しており,まず本実験プロトコールを日本大学医学部付属板橋病院臨床研究審査委員会による審査を受け,承認を得た.続いて当病院のペインクリニック外来での患者を対象にした測定を実施するため,設備整備を行い,研究実施環境を構築した.その結果,若干名の慢性疼痛疾患患者に対して測定を実施し,所得したデータの解析を行っている. 次年度は,構築された設備およびプロトコールに則り,データ取得の更なる増加を予定している.
|