研究概要 |
当該年度は、申請者の勤務所属施設が変更となり、完全に下地のないところでの再開を余儀ない状況であったため、実験の準備に終始した。昨年度小動物用麻酔器を購入し、手術道具をそろえ、shamを用いてトライアルをしてきた。まだ、細胞移植にはいたっていないがPGE2とTNFαのELISAキットを購入し、研究協力者の大阪医科大学物理学教室の牧泰史助教に協力を仰ぎ、サイトカイン測定の準備も始まった。これは、この研究の一つのカギであり、がん性疼痛の際の、髄液中のサイトカインの変動をみるには必須の器具である。まずは、shamで測定を始めたいが、高価なキットで、密閉されたものであるため、がん細胞移植成功後にコントロールも同時に測定するのが、経済的であると判断した。 2010年11月には米国で開かれたsociety for neuroscience, annual meetingに参加し、University of California SanDiego, Department of AnesthesiologyのproffesorであるTony L.Yakshとも会合し、今後の研究課題への情報収集をおこなった。2010.8にはTony L.Yakshのもとで行った実験がpublishされ、British Journal of Pharmacology 2010 : 160 ; 175-64に掲載され、今回の実験の手法も認められると思われた。 ただしsetupに時間がかかったので、期間内に結果を出すためには、すでにモデルの作製実績のあるマウスでの検討を試みている。
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