研究概要 |
1) 前立腺癌は,造骨性を特徴とした骨転移を起こしやすい。したがって,骨代謝マーカーの有効性を,骨RIの所見などと比較し検討した(Kamiya et al., Urology, 2010)。さらに,前立腺癌骨転移において,RUNK-RUNKL-OPG系の関与が知られるが,前立腺癌骨転移症例における,これらの分子動態を調べた(Kamiya et al., Int J Clin Oncol)。 2) 前立腺癌診断において,生検時と手術時の病理所見(Gleason score)の相違の問題がある。欧米で作成されたこの違いを予測するノモグラムを,日本人症例に当てはめて,その有用性を検証した(Imamoto et al., Urology, 2010)。 3) ラット前立腺癌モデルAT6.3を用いて,Sendai Virusによって誘導されたDendritic cellにおける抗腫瘍効果を証明した(Kato et al., Neoplasia, 2010)。 4) 進行性前立腺癌の再燃例において,少量ステロイド療法の有効性が知られるが,約100例の症例におけるその臨床効果と意義を明らかにした(Komiya et al., Oncology Letters, 2010)。 5) 前立腺癌における発症機序として,メタボリック症候群との関連を解明するために,前立腺全摘症例におけるBody mass indexの影響を調査した。 6) 前立腺癌診療において,重粒子線(炭素イオン)治療の有効性が知られるが,生化学的再発確認後のホルモン療法の有効性を調査して,放射線療法後のホルモン療法の感受性を検討した。
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