研究課題/領域番号 |
22591776
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
岩村 正嗣 北里大学, 医学部, 講師 (20176564)
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研究分担者 |
藤田 哲夫 北里大学, 医学部, 講師 (00306599)
大草 洋 北里大学, 医学部, 助教 (70337963)
笹本 治子 北里大学, 医学部, 助教 (70439115)
小寺 義男 北里大学, 理学部, 准教授 (60265733)
松田 大介 北里大学, 医学部, 助教 (50348570)
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キーワード | 腎細胞癌 / ペプチド / プロテオーム / 腫瘍マーカー |
研究概要 |
嚢胞随伴性腎細胞癌はしばしば良性病変との鑑別が困難なことがある。嚢胞性腫瘍であるため針生検による組織採取は難しく、また嚢胞液の吸引細胞診の感受性は低く偽陰性率が高いことが知られている。現在、これらの鑑別診断は超音波断層法やCT、MRIなどによる画像診断に依存している。本研究の目的は単純性腎嚢胞や多房性腎嚢胞、嚢胞随伴性腎細胞癌から採取した嚢胞液のプロテオーム解析を行い癌特有の蛋白質を同定することにより、より確実で迅速な鑑別診断法を確立することである。腎癌のマーカー探索は世界で研究が進められている最中であるが、診断に応用可能なマーカーの報告はない。嚢胞随伴性腎細胞癌の嚢胞液は直接癌組織に接しており、これまで腎癌患者血清から検出困難であった微量な蛋白質が多く含まれている可能性は高いと思われる。本研究の成果は嚢胞随伴性腎細胞癌の診断だけでなく、今まで血清成分では微量で発見されなかった腎癌に対する新規腫瘍マーカーや予後予見因子の発見も目指す。 今年度は(1)胞液の処理法の確立。2)嚢胞液の分画を行い、もしくは前処理のみ施行し、嚢胞随伴性腎癌の嚢胞液と正常嚢胞液をそれぞれ2次元電気泳動を行い、嚢胞液中のタンパク質の比較を行った。 3)嚢胞随伴性腎癌で有意に過剰発現しているタンパク質を同定した。
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