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2010 年度 実績報告書

NFκB-IL6系を標的とした難治性前立腺癌の進展と癌随伴症に対する新規治療戦略

研究課題

研究課題/領域番号 22591779
研究機関東京医科大学

研究代表者

中島 淳  東京医科大学, 医学部, 教授 (10167546)

研究分担者 橘 政昭  東京医科大学, 医学部, 教授 (70129526)
キーワード前立腺癌 / NFκB / docetaxel
研究概要

再燃前立腺癌の治療にdocetaxelが導入されたことは臨床的には画期的であるが、その効果には限界がある。一方NFκBはホルモン非依存性前立腺癌の増殖・進展やdocetaxelの薬剤抵抗性に関与していることが示唆されている。本研究では、まずin vitroの実験系においてホルモン非依存性前立腺癌(PC3, DU145, JCA-1)に対するdocetaxelの抗腫瘍効果を検討した。0.8,4,20,100,500nMのdocetaxelを24時間作用させたときの細胞生存率(%)はコントロールを100(%)としたとき、DU145細胞では,102±2.7,95±1.3,59±1.3,37±1.3,27±0.7,JCA-1細胞では93±2.1,90±1.3,85±1.1,75±0.5,60±1.0,PC3細胞では93±2.3,88±2.1,78±2.8,59±2.0,52±2.2であり、濃度依存性の抗腫瘍効果が示された。また時間依存性も認められた。一方、2.5,5,10,20,40μg/ml濃度のNFκB阻害剤であるdihydroxymethylepoxyquinomicin(DHMEQ)を作用させたときの抗腫瘍効果(%)はDU145細胞では5%,8%,21%,45%,98%,JCA-1細胞では5%,9%,18%,70%,96%,PC3細胞では0%,3%,34%,92%,98%であり、濃度依存性に抗腫瘍効果が示された。また、時間依存性の抗腫瘍効果の増強も示された。さらには、DU145細胞において5μg/mlのDHMEQ単独治療は10%の抗腫瘍効果を示し、docetaxel 4nM単独の24時間後の抗腫瘍効果は5%、72時間後では51%であったが、5μg/mlのDHMEQを併用することにより24時間後34%、72時間後は84%に増強された。これらの結果から、再燃前立腺癌においてNFκB阻害剤であるDHMEQは抗腫瘍効果を示し、さらには標準治療であるdocetaxelの効果をDHMEQは増強しうることが示唆された。

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公開日: 2012-07-19  

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