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2011 年度 実績報告書

NF-кB阻害薬による尿路結石治療に向けた基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 22591797
研究機関名古屋市立大学

研究代表者

戸澤 啓一  名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 准教授 (40264733)

研究分担者 林 祐太郎  名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 准教授 (40238134)
岡田 淳志  名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 助教 (70444966)
広瀬 真仁  名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 研究員 (70529172)
郡 健二郎  名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 教授 (30122047)
キーワード尿路結石 / 酸化 / NF-κB / RANK-RANKL
研究概要

種々の酸化ストレスにより、尿細管細胞株;NRK52E,MDCK細胞でNF-κB・RANK-RANKLシグナル伝達系が活性化されているか否か、Western Blotting,免疫組織染色により確認した。いずれも、細胞株での発現増強、核内への移行は促進されていた。さらに、尿路結石形成モデルマウスを用いて、NF-κBの活性化(p65サブユニットの核内移行)を確認した。しかし、RANK-RANKLシグナル伝達系が活性化は証明できなかった。
NF-κB・RANK-RANKL結合阻害剤および動脈硬化症、骨粗鬆症治療薬として結石治療の臨床応用可能な薬剤であるPDTC,NBD(NEMO binding domain),WP9QY,ビスフォスフォネート,OPGを腎尿細管細胞株(MDCK,NRK-52E)に添加したときの細胞障害をMTT assayで確認した。これらの薬剤での細胞障害は軽微で、臨床で使用しても問題にならないレベルであった。細胞とシュウ酸カルシウム結晶との結合能をシンチレーションカウンターにて測定したところ、NF-κB結合阻害剤(特にIKK阻害剤)により抑制されることが確認された。これはNF-κBのシグナル伝達系で発現促進される結石マトリクス(オステオポンチン)、炎症性サイトカイン(IL-1,TNF)、MCP-1などが抑制を受けたためと考えられる。
以上に加え、酸化ストレスによる細胞障害にミトコンドリア機能が重要な役割を担っていることも証明した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

In vitroでの研究は順調に進んでいる。今後、臨床応用に向けて動物モデルを用いた実験を進めていく。今後は順次、学会発表、論文発表を行っていく予定である。

今後の研究の推進方策

RANK-RANKLのシグナル伝達系の尿路結石への関与が十分に分かっていない。細胞株での結果とモデルマウスの結果が合致していないためであり、この点を今後、明らかにしていきたい。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2011

すべて 図書 (1件)

  • [図書] 泌尿器科レジデントマニュアル(監修郡健二郎、編集佐々木昌一、戸澤啓一、丸山哲史)2011

    • 著者名/発表者名
      戸澤啓一
    • 総ページ数
      388
    • 出版者
      医学書院

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公開日: 2013-06-26  

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