尿路結石症患者におけるメタボリックシンドロームの評価(日本尿路結石症学会による多施設共同研究) 全国14の共同研究施設の泌尿器科外来を受診した尿路結石症患者(成人で明らかな結石形成の原因のないもの)を対象として、以下の項目の調査を実施した。(1)身体情報:年齢、性別、身長、体重、BMI、腹囲、血圧、(2)結石情報:部位、サイズ、数、初発/再発、結石成分、(3)既往歴:高血圧、高脂血症、糖尿病、高尿酸血症、薬歴、結石歴(初発年齢、再発回数)、(4)血液検査:T-Cho1、TG、HDL-C、FBS、HbA1c、インスリン、UA、Ca、Na、K、P、Cr、(5)24時間尿検査:尿量、pH、クエン酸、シュウ酸、UA、Ca、Mg、Na、K、P、Cr、(6)腹部CT:内臓脂肪面積と皮下脂肪面積。尿中シュウ酸およびクエン酸はキャピラリー電気泳動法による同時測定^<13)>を行う。また、腹部CTにおける内臓脂肪面積の算出には、FatScan^<14)>を用いる。 上記データから、(1)尿路結石患者におけるメタボリックシンドロームの分布(有病率)、(2)メタボリックシンドローム因子数、インスリン抵抗性や内臓脂肪量と結石形成リスクの関連性を評価することによって、尿路結石形成におけるメタボリックシンドロームおよびその本態である内臓脂肪蓄積/インスリン抵抗性の役割を明らかにする予定であるが、現在、症例登録を継続中であり、データー解析には至っていない。
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