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2011 年度 実績報告書

子宮体癌のオーダーメイド治療を目指したリンパ節転移の予測の試み

研究課題

研究課題/領域番号 22591843
研究機関北海道大学

研究代表者

首藤 聡子  北海道大学, 大学病院, 助教 (10399892)

研究分担者 櫻木 範明  北海道大学, 大学院・医学研究科, 教授 (70153963)
キーワード婦人科腫瘍学 / 子宮体癌 / バイオマーカー / リンパ節転移
研究概要

子宮体癌においてリンパ節転移の有無は重要な予後因子であり,後腹膜リンパ節郭清は臨床進行期の正確な決定と術後補助療法の個別化に重要な役割を担っている反面,術後の後遺症をおこしうる.本研究の目的は,臨床パラメータに加えより正確にリンパ節転移を予測するため,子宮体癌リンパ節転移のバイオマーカーとなりうる遺伝子の検索を行うことであり,すでに選別されているKIAAI641/ANKRD36,VPS13A,CROP(cisplatin resistance-associated overexpressed protein),MALAT-1の4遺伝子が子宮体癌におけるリンパ節転移バイオマーカーとなりうるかについて臨床検体を用いて検証を行った.
平成23年度は初年度に施行した免疫染色を中心に検討を行った.抗ANKRD36ペプチド抗体と抗CROP抗体を用いて子宮体癌の原発巣とリンパ節転移巣の免疫染色を施行した(リンパ節転移陰性72例,陽性8例).ANKRD36はリンパ節転移陰性例中44例で陽性,28例で陰性であったのに比べ,リンパ節転移陽性例中8例すべてで染色性を認めた(P=0.045).また,ANKRD36陰性群と陽性群ではoverall suvivalに有意な差を認めなかった.CROPでは染色性とリンパ節転移状態との間に関連を認めなかった.
また,MALAT-1に対するin situ hybridizationを施行し,MALAT-1が腫瘍組織に局在していることが判明した.
平成23年度研究の結果を総括すると,リンパ節転移を有する子宮体癌組織で有意にRNA発現が充進している4遺伝子のうち,子宮体癌組織におけるANKRD36タンパクとCROPタンパクの局在が証明され,non-codingRNAであるとされるMALAT-1の腫瘍への局在も確認された.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究成果の学会発表を行える段階に到達している(ASCO,日本産科婦人科学会,日本婦人科腫瘍学会など).

今後の研究の推進方策

最終年度の研究目標として,臨床検体を用いた研究を論文として発表するとともに,腫瘍細胞株を用いてバイオマーカー遺伝子産物あるいはnon-codingRNAの機能解析を中心に行う予定である.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2011

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] Exon-expression Microarrayをもちいた子宮体癌リンパ節転移バイオマーカーの探索2011

    • 著者名/発表者名
      首藤聡子
    • 学会等名
      第50回日本婦人科腫瘍学会
    • 発表場所
      札幌コンベンションセンター(北海道)
    • 年月日
      2011-07-23
  • [学会発表] Exploration of Biomarkers for Lymph Node Metastasis in Patients with Endometrial Cancer using Exon-expression Microarray2011

    • 著者名/発表者名
      Satoko Sudo
    • 学会等名
      2011 ASCO
    • 発表場所
      McCormick Place (USA)
    • 年月日
      2011-06-05
  • [学会発表] 子宮体癌リンパ節転移バイオマーカーの探索2011

    • 著者名/発表者名
      首藤聡子
    • 学会等名
      第63回日本産科婦人科学会
    • 発表場所
      リーガロイヤルホテル(大阪)
    • 年月日
      2011-04-16

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公開日: 2013-06-26  

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