研究課題/領域番号 |
22591889
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
飯野 ゆき子 自治医科大学, 医学部, 教授 (30108534)
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研究分担者 |
新鍋 晶浩 自治医科大学, 医学部, 助教 (40365367)
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キーワード | 好酸球性中耳炎 / 好酸球性副鼻腔炎 / 気管支喘息 / 抗IgE抗体 / オマリズマブ / 中耳貯留液 |
研究概要 |
目的:好酸球性中耳炎は治療に抵抗する慢性中耳炎/滲出性中耳炎であり現在のところ副腎皮質ステロイド薬の内服あるいは局所噴霧の有効性が報告されているが、有効性が低い症例も数多く存在する。近年、重症気管支喘息に対する抗IgE抗体(omalizumab)の有効性が証明され、実際の臨床現場での使用が認可されている。そこでこのomalizumabの好酸球性中耳炎に対する有効性を検討した。 対象と方法:対象は治療抵抗性の好酸球性中耳炎症例17例である。At randomに2群に分け、omalizumab投与群と対照群とした。omalizumab投与期間は3例は3ヶ月、5例は1年以上おこなった。投与量は体重と血清IgE値から推奨される量を2週おきあるいは4週おきに皮下注射した。投与前後に耳症状、鼻症状、喘息症状をアンケート調査した。また好酸球性中耳炎に関しては、clinical scoreとして耳鏡所見による耳漏あるいは貯留液の量、中耳粘膜病変の程度、トリアムシノロンアセトニドの投与頻度、副腎皮質ステロイドの全身投与頻度、抗菌薬の投与頻度の5項目を0から2点までスコア化し、その合計点数で表した。また血液中の好酸球数、ECP,IgEを定量した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
好酸球性中耳炎患者に対して、オマリズマブ投与、非投与の前向き研究の結果をまとめ、英文ジャーナルに投稿した。 RCTの実施には到達していない。
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今後の研究の推進方策 |
今後RCTに関して検討中であるが、高価な薬剤であるため、対象症例が十分得られない可能性がある。 さらなる競争的資金の獲得が必要である。
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