研究概要 |
遺伝子発現があるか組織幹細胞を採取し、培養した後、Sox1.2 Pax6,Musashi1,GFAP,nestin,TC2,OCTなどをRT-PCRにて確認した。また、細胞内に蛋白発現があるかnestin,OMPについて免疫染色を行った。その後、このセルラインにmath1,HES,Notch等の転写因子を形質導入した。成長因子(BDNF,GDNF)、レチノン酸、ビタミンB12、ヘパリンなどと共培養し形質導入および共培養後、cDNA microarreyをすることにより、幹細胞がどのようなシグナルを受けて嗅上皮へ分化していくか検討した。 BrdUで標識した嗅粘膜由来組織幹細胞を、当科で作成したアレルギー性鼻炎モデルマウスや硫酸亜鉛を用いて作成した嗅覚障害マウスの嗅粘膜に微小注入機を利用して投与し、組織幹細胞の局在、嗅上皮への分化の有無を観察し、移植後、1,2,4,6週間後にマウスの嗅裂を摘出し、4%パラフォルムアルデヒドにて固定後、メタノールにて脱水、キシレンで置換、パラフィンにて胞埋、5μmの切片を作成する。BrdU-1次抗体により蛍光免疫染色を行い光学顕微鏡で生着部位を確認した。また、嗅細胞マーカー(OMP)と蛍光二重染色を行い、組織幹細胞由来の嗅細胞を同定し、嗅裂は非常に小さな組織であるため、切片を多数作ることに限界があり、蛍光多重染色はこの問題を解決する手段として、非常に有効であった。
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