上皮細胞増殖因子受容体(EGFR)は種々の癌腫において増殖、浸潤、転移など臨床的な癌の進展に変わっていることが知られており、これを標的とした薬剤が既に臨床応されている。本研究では、EGFRの活性化を阻害する戦略として、EGFRの内在化を標的することを想定し、その機序に関する基礎研究を行った。頭頚部扁平上皮癌由来の細胞株YCU-H891細胞において、緑茶由来カテキンEGCGはEGFRの内在化を誘導する。EGCG処理により非受容体型チロシンリン酸化酵素であるc-srcが活性化し、この活性化を阻害すると、EGFRの内在化も抑制されることが示された。
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