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2011 年度 実績報告書

喉頭挙上筋障害時における残存筋機能制御様式の変化に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 22591913
研究機関京都府立医科大学

研究代表者

馬場 均  京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 客員講師 (30360035)

キーワード解剖学 / 臨床 / 神経科学 / 細胞・組織
研究概要

嚥下障害には様々な障害パターンが存在するが、そのうち喉頭挙上障害に主に起因する嚥下障害患者に対しては、保存的治療だけで改善が見られない場合、喉頭挙上術の適応となる。本研究代表者の実際の診療においても喉頭挙上術を積極的に行なっているが、その適応については個々の術者の経験による判断が主であり十分なエビデンスは得られていない。
本課題においては、喉頭挙上運動に関与する筋群の神経支配様式の解明と、喉頭挙上筋の部分障害時に残存筋機能を制御する神経回路における変化についての研究を行い、喉頭挙上術の有効性についての理論的背景を明らかにすることを目的とする。
研究1.喉頭挙上関連筋群の神経支配様式に関する検討
マウスオトガイ舌骨筋および甲状舌骨筋を支配する運動神経細胞の局在の確認と、上位中枢からの投射経路を神経トレーサーを注入し確認した。運動神経細胞の確認には至るも上位中枢からの投射を確認できるのに十分な生存期間を維持できたマウスの数が感染死などが原因で予定のモデル数に達しなかった。
研究2.喉頭挙上障害の嚥下機能に与える影響とその代償に関する研究
研究1の結果を元にオトガイ舌骨筋に代表される舌骨上筋群障害時の、喉頭挙上に重要な役割を担っている舌骨下筋群の一つである甲状舌骨筋による代償機構の解明を試みた。舌骨上筋群を切断したモデルマウスを作製し、対照群との体重増加率を比較したが、体重増加率が正常に回復したモデルがわずかであったため対照群との比較が出来なかった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

研究1についてはトレーサーを注入したマウスが感染死等で予定数に達しなかったことと、研究2については舌骨上筋群を切断したマウスの体重増加率が正常化する率が少なかったことが原因である。

今後の研究の推進方策

研究1については舌骨上筋群にトレーサーを注入したマウスモデルの作製は着実に進行しているためこのままデータを蓄積していく予定である。
研究2については舌骨上筋群の一部を選択的に切断することで嚥下機能の相対的低下を限定することで、確実に、一時的な嚥下機能低下による体重減少及びそれに引き続く体重増加率の回復を促す。
実験の効率的な遂行のため、研究1、2を平行して行う。

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公開日: 2013-06-26  

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