研究課題/領域番号 |
22591921
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
一針 幸子 順天堂大学, 医学部, 准教授 (30327803)
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研究分担者 |
池田 勝久 順天堂大学, 医学部, 教授 (70159614)
楠 威志 順天堂大学, 医学部, 准教授 (30248025)
神谷 和作 順天堂大学, 医学部, 講師 (10374159)
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キーワード | 扁桃腺 / Tリンパ球 / IL-17 / 扁桃濾胞 / 抗原提示細胞 |
研究概要 |
インターロイキン-17(IL-17)は最近発見されたT細胞特異的なサイトカインであり、上皮細胞、内皮細胞や線維芽細胞などに作用してIL-1β、IL-6,TNFα、G-CSFなどの炎症性サイトカインやIL-8などのケモカインの産生を誘導し、炎症反応において重要な役割を果たしていることが明らかとなっている。本研究では扁桃炎におけるIL-17の関与を解明し、また習慣性扁桃炎、扁桃肥大、病巣感染症などの各疾患におけるその発現量の違いを解析することによりそれぞれの疾患の病態の違いを見出すことを目的とした。 Western blottingによるIL-17蛋白量の解析 習慣性扁桃炎、扁桃肥大、病巣感染症などの各疾患におけるIL-17の発現量の違いを解析することによりそれぞれの疾患の病態の違いを見出した。摘出した扁桃のリンパ球、コントロールとして同一患者の末梢血リンパ球を分離し、protease inhibitor入りのバッファーにて組織を融解し、その特異的抗体を用いて免疫沈降しその後通常のSDSポリアクリルアミドゲル電気泳動を行い、メンブレンに移し、化学発光を用いたWestern blottingにて解析、またLAS-1000(FUJI)を用いて検出及び定量を行った。 FACSによるCD4/CD27抗原陽性細胞のIL-17の発現量の解析 扁桃よりリンパ球を分離し、12穴のプレートに培養した。PBSにて洗浄した後、細胞膜を0.25%トリプシン-0.01%EDTAによって浸透化した。CD4,CD27、IL-17の抗体と30分間反応させ、洗浄後にFITC標識ヒツジ抗マウス抗体と反応させて、FACSにて測定した。 以上の実験結果によって、扁桃炎において慢性炎症性マーカーIL-17が関与することが明らかとなった。今後はこれらの疾患の病態と疾患の間の違いを見出す事を目指したい。
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