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2011 年度 実績報告書

眼圧の日内変動における交感神経系の役割

研究課題

研究課題/領域番号 22591935
研究機関金沢大学

研究代表者

桜井 真由美  金沢大学, 附属病院, 助教 (50303269)

キーワード脳・神経 / 眼圧
研究概要

眼圧は緑内障のもっとも大きなリスクファクターとされている。しかし、眼圧は日内変動するため、最も高い眼圧を知ることは容易ではない。本研究では、光信号と交感神経系、時計遺伝子による眼圧日内変動の制御メカニズムを解明することを目的としている。眼圧の日内変動には、交感神経が関与することが知られているが、アドレナリンβ1/β2受容体ダブルノックアウトマウスの眼圧は、日内変動していた。このことから、他のアドレナリン受容体が、β1、β2受容体の機能を補って眼圧の変動に関与している可能性があると考え、アドレナリン受容体の発現をmRNAレベルで検討した。
生後約6ヶ月のアドレナリンβ1/β2受容体ダブルノックアウトマウスとC57BL6J(コントロールマウス)より、麻酔下で眼球を摘出し、前眼部と後眼部に分割した。房水を産生する毛様体のある前眼部よりpoly(A)+RNAを抽出し、β1、β2、β3、α2A,α2B、α2Cの特異的なプライマーを用いて、RT-PCRを行った。増幅されたバンドを定量し、ノックアウトマウスとコントロールとのmRNA量を比較した。内部標準としてはβアクチンを用いた。
β1、β2のプライマーを用いたRT-PCRでは、コントロールマウスではバンドが検出されたが、アドレナリンβ1/β2受容体ダブルノックアウトマウスでは検出されなかった。ノックアウトマウスとコントロールマウスを用いて、β3、α2A,α2B、α2CのmRNA量を比較した結果、有意な差は認められなかった。このことから、アドレナリンβ1/β2受容体ダブルノックアウトマウスにおいて、β3、α2A,α2B、α2C受容体のmRNAレベルの亢進、または抑制は見られないことが明らかになった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

年度内に培養細胞系まで確立する予定であったが、予定通りにいかなかったため。

今後の研究の推進方策

今後は、タンパクレベルの解析や、ブタの培養細胞の系を使用し、毛様体における交感神経受容体や時計遺伝子の機能を解明していく予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2011

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 眼圧日内変動と緑内障薬物治療への反応性の分子レベルでの解明2011

    • 著者名/発表者名
      桜井真由美、東出朋巳、杉山和久
    • 雑誌名

      金沢大学十全医学会雑誌

      巻: 120 ページ: 166-170

    • URL

      http://hdl.handle.net/2297/30244

  • [学会発表] 緑内障研究の進歩開放隅角緑内障(広義)への挑戦-臨床的諸問題とその科学的解決-2011

    • 著者名/発表者名
      杉山和久
    • 学会等名
      第115回日本眼科学会総会
    • 発表場所
      東京国際フォーラム(東京)
    • 年月日
      2011-05-14

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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