高解像度 MRI 装置を用いて、視神経に対するプロトン MR スペクトロスコピー (1H-MRS) を試み、ヒトの in vivo における視神経内代謝物質の組成解析を行った。結果として、ヒトの大脳視覚領域において1H-MRS を用いた生体内代謝物質の濃度測定が可能であった。 重度の視神経萎縮患者では、 N-アセチルアスパラギン酸(NAA) が低値を示し、緑内障においては視野障害が重症なものほど NAA の減少が著明であった。また緑内障モデルラットを用いた実験から NAA の減少は緑内障発症後期にみられることがわかった。
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