研究課題
本研究の目的は、眼底自発蛍光を用いて加齢黄斑変性のし細胞機能と網膜色素上皮機能を評価することである。平成23年度に実施した眼底自発蛍光の装置の改良と臨床症例の評価に関する研究成果の概要を述べる。昨年度に改良の設計と改良を行い正常眼での有効性を確認した長波長領域の眼底自発蛍光を可能とする共焦点走査レーザー検眼鏡を用いて、網膜色素上皮機能と視細胞機能の評価を試みた。・網膜色素上皮の機能は、水晶体およびキサントフィルの影響の少ない画像により定量的に眼底自発蛍光を測定することにより評価して、加齢黄斑変性の類縁疾患で黄斑部網膜剥離のよいモデルである中心性漿液性脈絡網膜症に関して研究を行った。従来の青色光を用いた眼底自発蛍光よりも、黄斑部の詳細な網膜色素上皮変化を捉えることができる結果が得られ、論文として投稿した。・視細胞機能の評価は、我々の開発した従来のAFDの手法を用いて杆体視物質密度測定を、また、上述の長波長領域の眼底自発蛍光を用いたAFDの手法を確立し錐体視物質密度測定について、症例数を増やして試みた。安定した測定は次年度の目標である。・撮影領域内に比較標準化のための参照領域を作成する装置改良を進め、現在、試作中である。
2: おおむね順調に進展している
加齢黄斑変性の類縁疾患である中心性漿液性脈絡網膜症の網膜色素上皮機能評価に関して知見が得られ、その研究結果をまとめることができた。しかし、視細胞機能評価に関しては、まだ安定したデータが得られていない。
中心性漿液性脈絡網膜症所見を参考にして、加齢黄斑変性に関する網膜色素上皮評価も進める。また、視細胞機能評価に関しては、安定した評価が可能な適格症例を増やすために、症例数を増やして測定を行う。
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すべて 雑誌論文 (18件) (うち査読あり 12件) 学会発表 (4件)
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