研究課題
現在までのところ、PEA モデルにおいては粘弾性物質が強力なフリーラジカルスカベンジャーであるために、これを凌駕するほどの有用性が明らかになっていない。しかし、手術局所において前眼部手術のように簡単にスカベンジャーを使用できない硝子体手術モデルにおいては、本法の有用性が見いだせると考えた。水素ガス点眼液の効果を検討した網膜虚血‐再還流障害モデルに準拠し、硝子体手術モデルにおける神経節細胞の酸化ストレス障害による細胞死、それに引き続く網膜厚の菲薄化などの形態学的変化を検討の結果、コントロール群と比較して水素ガス溶解潅流液の効果が組織学的には明らかになりつつある。より明確なエビデンスを得るため、網膜電図による生理学的検討、8-OHdG、MDA などの酸化ストレスマーカーによる細胞生物学的検証、さらに、酸化ストレス関連遺伝子であるglutathione peroxidase-1 (GPx1)、catalase などの分子生物学的検討を展開し、組織学的検討に加えて本法の有用性に対する生理学的および分子・細胞生物学的裏付けを得つつある。硝子体手術における酸化ストレスの原因となり得るものとして、通常の手術用光源による障害の検討を主に行ってきたが、今後はさらに眼球圧迫に伴う一過性の虚血再潅流に準ずる障害の検討を行う予定である。
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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