研究課題/領域番号 |
22591953
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研究機関 | 愛知医科大学 |
研究代表者 |
雑喉 正泰 愛知医科大学, 医学部, 教授 (80298596)
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研究分担者 |
米田 雅彦 愛知県立大学, 看護学部, 教授 (80201086)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | ベーチェット病 / ぶどう膜炎 / TNF-α / infliximab / マトリックスメタロプロテアーゼ / 毛様体無色素上皮細胞 |
研究概要 |
抗ヒトTNF-αモノクローナル抗体であるinfliximabはベーチェット病ぶどう膜炎に有効である。ここでは血液房水関門を形成するヒト毛様体無色素上皮細胞を用いて、前部ぶどう膜炎の治癒機序を調べた。TNF-α存在下でMMPとTIMPの発現量を定量的PCRおよびELISAにて測定した。TNF-αの存在でMMP-1、MMP-3、MMP-9の発現が増加し、この増加はinfliximabの投与で抑制された。TNF-α投与後よりもTNF-α投与前にinfliximabを加えた方が、より強い抑制効果がみられた。Gelatin zymography解析でもMMPのプロテアーゼ活性はTNF-αの存在で増加し、この増加はinfliximab投与で抑制された。ウェスタンブロット法ならびに、ブタ毛様体無色素上皮およびヒト毛様体無色素上皮細胞の免疫染色解析の結果、MMP-1、MMP-3、MMP-9は毛様体無色素上皮細胞にあるタイトジャンクションのcaudin-1とoccludinを分解した。さらにMMP-1、MMP-3、MMP-9処理によりヒト毛様体無色素上皮細胞層の分子透過性は増加した。すなわちTNF-αは血液房水関門を構成する細胞でMMP発現を増加させ、増加したMMPは血液房水関門のタイトジャンクション構成分子を分解し、細胞透過性を増加させた。Infliximabは血液房水関門を構成する細胞でのTNF-αによるMMP発現の増加を抑制することで、ぶどう膜炎抑制効果を発揮するのかもしれない。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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