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2011 年度 実績報告書

歩行障害を示す二分脊椎モデル動物における神経機能障害の病態に関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 22591979
研究機関岡山大学

研究代表者

樅木 勝巳  岡山大学, 自然生命科学研究支援センター, 准教授 (70304615)

キーワード二分脊椎症 / ニワトリ / 疾患モデル / 歩行障害 / 神経発生 / 運動神経 / 知覚伝導路 / Islet-1
研究概要

椎弓の欠損を主徴とする非致死性脊髄奇形である二分脊椎症は、主に椎弓欠損のみの潜在性型と椎弓欠損に髄膜あるいは脊髄と髄膜の両方が巻き込まれる嚢胞性型とに大別される。一般に潜在性型は無症状であるが、嚢抱性型は種々の程度の神経障害を示す。これまでの二分脊椎症に関連する研究では、この神経障害の病態は臨床知見に基づいたものがほとんどであり、実験に基づく知見は臨床知見に比べて少ない。したがって、その詳細な病態については不明な点が未だ多く残されている。
我々はこれまでに二分脊椎症で見られる神経障害の病態を詳細に解析することを目的として、ヒト二分脊椎症患者に似た後肢運動障害を示す二分脊椎モデル動物を開発した。平成23年度では、これまでの研究において見いだされだ脊髄発生遅延現象の解明の研究における問題点の解決に取り組んだ。すなわち、これまでの研究で使用していた運動神経細胞のサブクラスマーカーであるIslet-1/-2のモノクローナル抗体(クローン39.4D5)に加え、Islet-1のみを選択して結合するモノクローナル抗体(クローン40-2D6)を用いて再実験を行う計画とした。しかし、精製したクローン40.2D6抗体のクオリティーが十分ではなく、再度、培養上清の作製及び抗体の精製を行っただめに、研究の進行の遅延が発生した。一方、神経伝導路の研究では、運動神経と平行して実施した知覚経路について検討を行い、運動神経と同様の異常が二分脊椎現象によって引き出されている可能性が見出された。
本年度に得た結果は、研究の進行がやや遅れているものの、これまでの結果を支持するものであった。加えて、知覚伝導路異常に関しての知見はこれらをまとめて論文として発表した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

使用する予定の抗体のクオリティーが低下していたので、再度、ハブリドーマから培養上清を回収し、精製をおこなった。

今後の研究の推進方策

特に、大きな研究計画の変更はおこなわないが、使用しているモデル動物において知覚伝導路の異常についても明らかになったので、これと運動機能との関係についても考察を加える予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2011

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Sensory trac abnormality in the chick model Od spina bifida2011

    • 著者名/発表者名
      Tsujimura, R., Mominoki, K., 他7名
    • 雑誌名

      Neurosci.Res.

      巻: 71 ページ: 85-91

    • DOI

      10.1016/j.neures.2011.05.017

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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