研究課題
最終年度の平成24年度は早稲田大学理工学術院・藤江研究室と共同で単孔式用手術支援ロボットの開発を行いそのプロトタイプを用いて、深部部位への進入機能、局所空間での微細手術性能などの基礎的検討を加え、微細な手術に最低限必要な、運動自由度、可動操作範囲、要求発生力、システムの応答性、操縦機構特性を明らかにしてきた。具体的には6 自由度以上の自由度を有する小型マニピュレーション装置による組織の切除、剥離、結紮機能、超音波凝固あるいは収束超音波による局所の焼灼機能を持たせることまでは可能となった。プロトタイプを用いて実験用動物(体重20kg)での前臨床試験まで行ったところではマニピュレータ機構の小型化、高速化が課題として浮き彫りとなった。またSPS/NOTES用手術機器の弱点を補う画像誘導技術に関しては、既に小児脾摘術や小児固形悪性腫瘍に対する内視鏡外科手術において、術前画像を用いた重要血管や腫瘍転移部位の重畳表示(Overlay)技術は開発済であり、動物実験においてもその有用性を十分に確認した。このデバイスは最終的にパッケージ化を目標としているため、動物実験により十分安全性の検討を重ねたが、高機能な多自由度マイクロマニピュレーションを有効に活用させうる優れた操作系が無ければ、新生児・小児に対する治療の普及は図れないことも平成23年度の段階で課題となった。このため、平成24年度(3 年目)はシステムの統合と操作系(インターフェイス)の開発と小型化に重点を置いて研究を推進すし、動物実験を重ねて改良を行った結果、操作性は飛躍的に向上した。このSPS/NOTES用の治療機器の内視鏡着脱型デバイスに関しては、新生児・小児の胸腔内・腹腔内での完全な手術操作を可能とするため、現在の上部消化管内視鏡程度の細経化までは至らなかったが、今後の研究開発で技術的には十分に可能であることが明らかとなった。
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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