研究課題/領域番号 |
22591982
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
佐々木 康成 京都府立医科大学, 客員講師 (30405253)
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研究分担者 |
岩井 直躬 明治国際医療大学, 教授 (90128695)
小野 滋 京都府立医科大学, 講師 (00315962)
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キーワード | 発生分化 / シグナル伝達 / 発現制御 |
研究概要 |
従来から行ってきた妊娠9日目のマウスに催奇形性物質であるレチノイン酸(RA)を過剰投与し直腸肛門奇形マウスを作成した。一方、妊娠8日目および妊娠9日目に、RA Receptor antagonistであるLE135(Kagechika H.Folia Pharmacol Jpn.132.2008)を投与した。妊娠10日目から16日目の胎仔において直腸肛門奇形や尾の形態異常誘導の可否につき検討した。また、発生異常を予防するための至適投与量ならびに至適投与日を検討した。さらに骨盤内臓器群が協調発生するメカニズムについて、マウス子宮内胎仔エレクトロポレーション法を用いることにより遠位尿道上皮近傍の上皮に特異的に発現するCre遺伝子を取り込んだShh受容細胞の位置をin vivoで追跡し、直腸肛門領域のみならず泌尿生殖系器官も含めどのようにして細胞移動、増殖を経て性質の異なる複数の器官に分化していくかを検討した。まず妊娠マウスに麻酔をかけ、下腹部の皮膚を約2cm縦方向に切開して開腹し左右いずれかの子宮を体外に出す。膀胱の位置を確認する。マイクロピペットを子宮壁、腹壁に対して垂直方向に貫通し針先が膀胱内に達したら、あらかじめ作成しておいた核酸液1μLを注入する。同様にして他の胎仔にも核酸液を注入する。PBSで電極を湿らせ、子宮の外から胎仔を挟む。33Vを50m秒、インターバルを950m秒で計5回のパルスを当てる。腹膜を鑷子で軽く持ち上げて子宮を腹腔内に還納する。反対側の子宮を取り出し、同様の操作を繰り返し施行した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
エレクトロポレーション法の手技が困難で難渋しているため。
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今後の研究の推進方策 |
エレクトロポレーション法が困難であるため、バイポーラ電極を応用してエレクトロポレーションに準じて行う。それにより得られたマウス胎仔を従来の免疫組織科学染色法を用いてShh受動細胞を染色し追跡を行う。
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