研究課題/領域番号 |
22591991
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
細川 亙 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (20181498)
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研究分担者 |
坂井 靖夫 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (50272315)
松田 健 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (50423166)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | レチノイン酸 / 軟骨形成 / 骨形成 / 再生医療 / CYP26B1 |
研究概要 |
発生段階における骨形成のメカニズムを探索することは、骨の形成異常、先天性あるいは後天性による欠損、頭蓋骨における早期癒合症などの治療に直結している。レチノイン酸(retinoic acid; RA)不活化酵素であるCYP26B1遺伝子欠損(CYP26B1-KO)マウスは、短肢、口蓋裂、頭蓋顎顔面骨形成不全、鎖骨欠損など全身における骨形成異常を呈する。CYP26B1が欠損すると局所的にRA濃度が上昇し、RA標的遺伝子のかく乱が生じるために表現型異常が起きる。本研究はCYP26B1-KOマウスを用いて骨形成におけるRAの意義を解明することを目的とした。 CYP26B1-KOマウスは生直後致死のため、成体を含めた解析には適当なconditional KOマウスを作製する必要があった。そこで軟骨前駆細胞特異的に発現するCol11a2-Creを使用して目的の個体を得ることに成功した。Col11a2; CYP26B1-KOマウスは正常に出生するが、生後3~4週頃より著明な成長障害を呈した。頭蓋顎顔面骨は成長バランス異常がみられた。顔面は全体的に丸みをおびた小さな形態であり、上下顎のバランス異常のため歯の過伸長が生じ咬合不全をきたしていた。これにより、成長期に十分な摂食ができなかった。また、四肢関節における成長軟骨板において増殖軟骨細胞層の著明な減少を認めた。この表現型は、小児の白血病治療におけるレチノイドの合併症として報告されているものと類似しており、臨床的にも大変興味深い結果であった。RAは骨形成において、発生のみならず生後の成長段階においても局所濃度の精密な制御が必要であることが判明した。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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