研究概要 |
リンパ管-静脈吻合術中に切除されたリンパ管断端を対象とした。通常、血管の収縮・拡張機能に関与しているとされるプロスタノイドレセプター5種類(TP,IP,EP2,EP4,DP1)に対する抗体を用いてこれらの発現を組織学的に検討した。いずれのプロスタノイドレセプターもリンパ管における発現が認められた。発現様式は動脈と相同であった。プロスタノイドレセプターはこれまでに9種類が同定されており、そのうち今回検討を行った5種類は正常血管の収縮・拡張に関与しているとされている。リンパ管でも同様にこれらの発現が認められた。また動脈と同様の発現形態をしめした事より、プロスタノイドはリンパ管運動に影響する可能性が示唆された。
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