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2010 年度 実績報告書

異性間における生殖臓器移植と生殖細胞導入の解析

研究課題

研究課題/領域番号 22591995
研究機関岡山大学

研究代表者

難波 祐三郎  岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 准教授 (00335605)

キーワード生殖臓器移植 / 生殖細胞導入 / 性同一性障害
研究概要

岡山大学では性同一性障害患者に対する性別適合手術を行っている。性別適合手術により乳房、外性器の形態など外表面は望む性の形にすることはできても、内性器を有し子孫をつくることは不可能である。これを可能とする一つの手段が異性間生殖器移植である。その場合、異性間で移植された精巣および卵巣から永続的に性ホルモンが分泌されるか、あるいは生成される精子と卵子のDNAが、レシピエント由来になっているのかということは倫理的に非常に重要な問題となる。本研究の目的は動物実験でこの現象を検証し、臨床応用への道を探求することにある。
平成22年度の研究目標は生殖臓器移植モデルの確立である。すなわちラットを用いた血管付き精巣移植および血管付き卵巣移植術式の確立である。
移植はLEW-LEW同性ラット間(syngeneic)に行った。従来のSun Leeモデルはドナー血管の大動静脈をレシピエント血管の大動静脈に端側に血管吻合するものであり。ドナー、レシピエントともに与える影響が大きい。そこで今回、精巣動静脈を栄養血管とし手術用顕微鏡下に血管吻合を行った。我々の方法は精巣動静脈を大腿動静脈の分枝である浅下腹壁動静脈に端端で血管吻合し、鼠径部の皮下に睾丸を留置する方法を採用した。この方法では腹腔内操作を行わない低侵襲手術が可能となり、ラットの生存率が向上した。術後1週間で移植精巣の生着が確認できた。時間的制約の為、平成22年度の成果は新移植法による精巣移植法を確立できたことである。平成23年度は移植2ヶ月後の精巣の術後評価を行いたい。それは血清テストステロン値を測定すること、移植組織標本を作製して精細管構造、セリトリ細胞、精子形成能の検証を行うものである。また同法を用いて血管付卵巣移植術の確立を行いたい。

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公開日: 2013-06-26  

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