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2011 年度 実績報告書

重症患者における多臓器不全発症のメカニズム解明の試み

研究課題

研究課題/領域番号 22592014
研究機関滋賀医科大学

研究代表者

田畑 貴久  滋賀医科大学, 医学部, 講師 (90278200)

研究分担者 松村 一弘  滋賀医科大学, 医学部, 講師 (50378486)
藤野 和典  滋賀医科大学, 医学部, 助教 (70402716)
キーワード多臓器不全 / インスリン / 骨髄細胞
研究概要

多臓器不全は現代の医療をもってしても死亡率の高い病態であるにもかかわらず、そのメカニズムについては未だ明らかとはされていない。また、近年厳格な血糖コントロール(Intensive insulin therapy)にて多臓器不全への進行が抑制されたとの報告がなされたものの、なぜその効果が得られているのかについても明らかとはされていない。当申請は、重症患者における臓器不全の病態が糖尿病末期患者と似た部分があることより、最新の糖尿病における研究結果を踏まえ、多臓器不全発症のメカニズムを勘案するものである。
平成22年度には、多臓器不全にて死亡された患者において、病理解剖を行ったケースの主要臓器(心、肺、肝、腎等)、および各臓器における微小血管の内皮細胞を組織学的に検索し、インスリン、プロインスリンの免疫染色、CD抗原マーカーの免疫染色を行った。主要臓器、特に肝臓・腎臓において臓器不全の生じている患者においてインスリン・プロインスリンの発現が認められた。また、インスリン・プロインスリン陽性細胞は抗TNF-α抗体による免疫染色にても陽性であり、骨髄細胞からのインスリン陽性異常細胞が、炎症性サイトカインを産生し、臓器不全を引き起こしている可能性が示唆された。平成23年度も引き続き病理解剖献体より多臓器不全患者および突然死患者に於ける主要臓器の免疫染色を行ったところ、多臓器不全患者においてはインスリン・プロインスリンの発現が認められるが、突然死患者においてはその発現を認めなかった。平成23年度の研究において、多臓器不全患者に於けるインスリン陽性異常細胞の役割がより明かとなったと考えている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

血液中のインスリン陽性異常細胞をフローサイトメトリーで検出しようと試みているが今のところ成果が上がっていない。今後はまず末梢血液中白血球でのインスリンmRNAの発現についても調査を行う

今後の研究の推進方策

インスリン陽性異常骨髄細胞の検出においては、今後は末梢血液中白血球でのインスリンmRNAの発現についての調査を行い、多臓器不全患者に於けるインスリン陽性骨髄異常細胞との相関につき調査を行う予定である。

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公開日: 2013-06-26  

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