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2012 年度 実績報告書

重症患者における多臓器不全発症のメカニズム解明の試み

研究課題

研究課題/領域番号 22592014
研究機関滋賀医科大学

研究代表者

田畑 貴久  滋賀医科大学, 医学部, 講師 (90278200)

研究分担者 松村 一弘  滋賀医科大学, 医学部, 准教授 (50378486)
藤野 和典  滋賀医科大学, 医学部, 助教 (70402716)
研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2013-03-31
キーワード多臓器不全 / インスリン / 骨髄細胞
研究概要

多臓器不全は現代の医療をもってしても死亡率の高い病態であるにもかかわらず、そのメカニズムについては未だ明らかとはされていない。また、近年厳格な血糖コントロール(Intensive insulin therapy)にて多臓器不全への進行が抑制されたとの報告がなされたものの、なぜその効果が得られているのかについては不明のままである。当申請は、重症患者における臓器不全の病態が糖尿病末期患者と似た部分があることより、最新の糖尿病における研究結果を踏まえ、多臓器不全発症のメカニズムを勘案するものであった。研究期間中、申請者は多臓器不全にて死亡された患者において、病理解剖を行ったケースの主要臓器(心、肺、肝、腎等)、を組織学的に検索し、インスリン、プロインスリンの免疫染色を行った。臓器不全の生じている患者において、主要臓器、特に肝臓・腎臓にインスリン・プロインスリンの発現およびTNF-αの発現が認められた。骨髄より各臓器に移行したプロインスリン陽性異常細胞が、炎症性サイトカインを産生し、臓器不全を引き起こしている可能性が示唆された。次に病理献体症例の死亡に至る過程を検討したところ、重篤な病態となってから3日以内に亡くなられた糖尿病を有しない患者群においては、プロインスリン陽性細胞は主要臓器において殆ど観察されなかった。しかし、糖尿病を有する患者はもちろん、重篤な病態となってから3日以上経過した、糖尿病を有しない患者群においても、プロインスリン陽性細胞が肝臓、腎臓において強く発現していた。マウスの実験にて高血糖状態が3日以上続くと骨髄にプロインスリン陽性異常細胞が出現するとの報告と一致する結果となった。今後は、実際に集中治療室に入室中の患者において、末梢血中のプロインスリンmRNAの発現の定量化と重傷度との相関の調査を継続し、異常細胞と多臓器不全との関係をより明らかとしていきたい。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

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公開日: 2014-07-24  

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