研究課題/領域番号 |
22592042
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研究機関 | 九州歯科大学 |
研究代表者 |
張 皿 九州歯科大学, 歯学部, 助教 (00326472)
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研究分担者 |
松尾 拡 九州歯科大学, 歯学部, 准教授 (70238971)
福島 秀文 九州歯科大学, 歯学部, 助教 (70412624)
自見 英治郎 九州歯科大学, 歯学部, 教授 (40276598)
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キーワード | NF-κB / 骨芽細胞 / BMP |
研究概要 |
【目的】歯周病などの骨欠損に対する咬合再建では、速やかな質の高い骨誘導が求められる。強力な骨誘導因子であるBMPは、臨床応用が有望視されているが、今のところ期待通りの結果は得られていない。これまで我々は、炎症時に産生されるTNFαがBMPの効果を抑制すること、さらに、この抑制効果はTNFαのシグナルの伝達分子であるNF-κBを選択的に阻害することで解除されることを報告した。今回我々は、BMPシグナルとNF-κBシグナルのクロストークを解明し、骨吸収の抑制効果と骨再生の促進効果を同時に発揮できる画期的な創薬の開発を目指す。【方法】野生型およびaly/alyマウスにBMP2含有コラーゲンペレットを移植し、形成される骨の組織学的および生化学的解析をおこない形成された骨の成熟度や骨質を比較する。 また野生型およびaly/alyマウス由来の骨芽細胞をBMP2で処理し、BMPシグナルと非古典的NF-κB活性化経路のクロストークを検討する。さらに、NIKの野生型およびaly変異部位と相互作用する分子を同定し、この相互作用部位をモチーフとしたペプチドを合成し、骨形成への効果を細胞レベル個体レベルで検討する。【結果】野生型マウスと比較してaly/alyマウスにBMP2含有コラーゲンペレットを移植すると骨密度の高い大きな異所性骨が形成された。またaly/alyマウス由来の骨芽細胞では野生型由来の骨芽細胞と比較してアルカリホスファターゼ活性および成熟骨芽細胞の分化マーカーであるオステオカルシンの発現が上昇した。
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