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2011 年度 実績報告書

唾液腺組織幹細胞の同定と唾液分泌細胞への分化遺伝子の解明

研究課題

研究課題/領域番号 22592056
研究機関日本歯科大学東京短期大学

研究代表者

池田 利恵  日本歯科大学東京短期大学, 歯科衛生学科, 教授 (50168150)

キーワード組織・細胞 / 唾液腺 / 幹細胞 / 分化遺伝子
研究概要

唾液は消化、口腔衛生状態の保持、口腔粘膜の保護および口腔疾患の予防など、健康な生活を営む上で極めて重要な役割を担っている。近年、唾液分泌量が減少する口腔乾燥症罹患者が増加しているが、根本的な治療法はいまだに確立されていない。唾液腺組織幹細胞の同定と細胞分化遺伝子の解明を目的として、本研究を実施している。幹細胞を同定し、さらに幹細胞から腺房細胞へと分化する遺伝子を特定することができれば、唾液分泌機能を有する腺房細胞を確保することが可能となり、口腔乾燥症の治療法の確立の一助になるとともに、将来の遺伝子治療や再生医療実現の基盤を築き、国民の口腔の健康増進に多大な貢献ができるものと考えている。
平成23年度は、平成22年度に採取し光学顕微鏡試料を作製した生後10週齢のWistar系雄性ラットの耳下腺を用いて実験を行った。DNA合成期の細胞に特異的に取り込まれるbromodeoxyuridine(BrdU)を長期間保持する細胞:label-retaining cell(LRC)を検出する手法を用いて、ラット耳下腺の組織幹細胞の同定を試みたが、BrdUを長期間保持する細胞は極めて少なく、幹細胞の同定に十分な結果が得られなかった。酵素標識ポリマー法を用いることで免疫組織化学染色の感度の向上を図り、平成24年度に追加実験を行う予定である。また、生後10週齢のラット耳下腺を採取し、ラット耳下腺の腺房と.組織幹細胞局在部位よりRNAの抽出と解析を行う予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

平成23年度に抗bromodeoxyuridine(BrdU)抗体を用いた免疫組織化学染色を実施したが、先行研究から予測された結果とは異なり、幹細胞の同定に十分な反応陽性細胞が認められなかったため、追加実験が必要となった。

今後の研究の推進方策

免疫組織化学染色の感度を改善するために、酵素標識ポリマー法を用いて抗原抗体反応の発色感度を向上させる。また、平成23年度に引き続きラット耳下腺の腺房と幹細胞局在部位よりRNAの抽出を行い、耳下腺の実質性細胞に特異的に発現する遺伝子を検出する。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2011

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件)

  • [雑誌論文] Morphological and Histochemical Changes in the Parenchyma of the Rat Parotid and Sublingual Glands with Growth and Aging2011

    • 著者名/発表者名
      Rie Ikeda
    • 雑誌名

      J.Oral Biosci.

      巻: 53 ページ: 289-297

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Immunohistochemical Study of the Lymphatic Vessels in Major Salivary Glands of the Rat2011

    • 著者名/発表者名
      Shigeo Aiyama
    • 雑誌名

      Okajimas Folia Anat.Jpn.

      巻: 87 ページ: 177-180

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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