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2010 年度 実績報告書

舌運動の器用さの神経機構:覚醒動物の大脳体性感覚皮質における多細胞活動の同時記録

研究課題

研究課題/領域番号 22592058
研究機関東北大学

研究代表者

戸田 孝史  東北大学, 大学院・歯学研究科, 准教授 (40250790)

キーワード舌運動 / 体性感覚野
研究概要

舌を器用に動かすしくみ(舌運動の巧緻的制御機構)について、その大脳皮質神経機構を解明するため、舌運動時における体性感覚野微小領域の細胞群の活動様式を調べることを目的とする。無麻酔覚醒状態のマカクザルの大脳一次体性感覚野において、以下の電気生理学的実験を行う。まず口腔粘膜、舌筋等からの体性感覚入力(触覚、筋伸展に関する感覚情報など)を受けている脳領域(口腔再現領域)に局在する複数の神経細胞から同時記録を行う(複数細胞同時記録)。そしてこれらの細胞が、様々な舌運動を組み合わせた課題をサルが自発的に遂行する際に、どのような活動パターンを示すか解析し、どのように感覚情報や運動指令の情報を統合しているのか明らかにする。本年度は、まず実験に必要な備品、消耗品を発注、購入するなど実験環境を整えた。それと並行して、すでに先行する1頭で得られているデータに関して、数値解析的な処理を試し、その妥当性に関して検討した。すなわち、一次体性感覚野の口腔再現領域から同時記録されたニューロン間で、スパイク発射のパターンを比較してその違いを定量化するものである。まず、各スパイク列をガウス関数で畳み込み、同時記録されたスパイク列間で内積を計算した。次に発火頻度による影響を極力除外するため、スパイク数を元のデータに合わせ、発火時間をランダムにした疑似スパイク列を作り、この疑似スパイク列間で同様に内積を計算した。最後に、このシミューレーションを100回繰り返して得られた平均値と標準偏差をもとに、元のスパイク列と疑似スパイク列との乖離度をz-scoreで表現した。この指標は、スパイク列間の発火パターンの異同を簡便に表現する方法として有用であると考えられた。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] The gross temporal correlation of nearby neurons activity in the macaque postcentral somatosensory cortex representing orofacial structures with special reference to numerical methods for analysis2011

    • 著者名/発表者名
      Takashi Toda, Haruhide Hayashi
    • 雑誌名

      J of Oral Biosciences

      巻: accepted

    • 査読あり
  • [学会発表] The variability of temporal correlation between nearby neurons recorded simultaneously in the oro-facial region of the macaque postcentral somatosensory cortex.2011

    • 著者名/発表者名
      Takashi Toda, Haruhide Hayashi
    • 学会等名
      The 4^<th> international symposium for interface oral health science in Sendai
    • 発表場所
      仙台
    • 年月日
      2011-03-08
  • [学会発表] 第一体性感覚野の顔面口腔領域における近接細胞間での活動相関2010

    • 著者名/発表者名
      戸田孝史、林治秀
    • 学会等名
      第52回歯科基礎医学会学術大会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2010-09-21

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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