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2012 年度 実績報告書

ネクロプトーシスによる細胞死におけるスフィンゴ脂質代謝の役割

研究課題

研究課題/領域番号 22592060
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

横山 三紀  東京医科歯科大学, 医歯(薬)学総合研究科, 准教授 (70191533)

研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2013-03-31
キーワードスフィンゴ脂質 / スフィンゴシンキナーゼ / S1P / 細胞死
研究概要

原核細胞の細胞膜が主にリン脂質で構成されているのに対して、真核細胞の細胞膜にはスフィンゴ脂質とコレステロールが存在する。スフィンゴ脂質、コレステロールが膜タンパク質と相互作用することにより、膜上に機能単位が形成され、細胞内輸送、膜動態の制御、シグナル伝達に関与する。この意味でスフィンゴ脂質は膜の構成成分として重要である。一方で、スフィンゴ脂質に分類される分子、特にスフィンゴシン-1-リン酸 (S1P)は生理活性をもつシグナル分子としても機能する。細胞外S1Pは細胞表面にあるGタンパク質共役型S1P受容体を介して血管新生やリンパ球の遊走などを引き起こす。S1Pは細胞内においてもTRAF2, プロヒビチン2, HADC1/2などの標的分子に結合して細胞増殖の促進に関与する。
本研究では細胞死におけるスフィンゴ脂質代謝の役割を解明することを目的とした。S1Pは細胞増殖を促進し、セラミドは細胞死を促進するという考え方が一般的であったが、本研究の過程で、細胞内におけるS1P産生が細胞死を誘導することを見出した。S1Pはスフィンゴシンがスフィンゴシンキナーゼ(SPHK)によりリン酸化されて生成する。スフィンゴシン由来化合物 (SG-12)はSPHK2を安定発現させたA20/2J細胞においてカスパーゼ依存性細胞死を引き起こし、その現象はSPHK2の触媒活性に依存した。また[γ-32P]ATP標識実験によりSG-12はSPHK2の基質となり、そのKmは5.5 μMであった。この結果をBioorganic & Medicinal Chemistry Letters 23:2220-2224 (2013)で発表した。またSPHK1によるスフィンゴシンからのS1P産生によっても細胞死が誘導されることを明らかにし、この経路についてはオートファジーとの関連を含めて現在投稿準備中である。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2013 2012

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Sphingosine kinase 2 inhibitor SG-12 induces apoptosis via phosphorylation by sphingosine kinase 22013

    • 著者名/発表者名
      Miki Hara-Yokoyama, Kazue Terasawa, Shizuko Ichinose, Akihiko Watanabe, Katarzyna A. Podyma-Inoue, Kazunari Akiyoshi, Yasuyuki Igarashi, Masaki Yanagishita
    • 雑誌名

      Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters

      巻: 23 ページ: 2220-2224

  • [雑誌論文] Tetrameric Interaction of the Ectoenyzme CD38 on the Cell Surface Enables Its Catalytic and Raft-Association Activities2012

    • 著者名/発表者名
      Miki Hara-Yokoyama
    • 雑誌名

      Structure

      巻: 20 ページ: 1585-1595

    • DOI

      10.1016/j.str.2012.06.017

    • 査読あり

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公開日: 2014-07-24  

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