研究課題/領域番号 |
22592064
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
小橋 基 岡山大学, 医歯(薬)学総合研究科, 准教授 (80161967)
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研究分担者 |
島谷 祐一 東京都市大学, 工学部, 准教授 (20154263)
美藤 純弘 岡山大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (20240872)
松尾 龍二 岡山大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (30157268)
藤田 雅子 岡山大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助手 (40156881)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | 嚥下 / 上喉頭神経 / 延髄 / 視床下部 / オレキシン |
研究概要 |
平成22年度の研究で、摂食中枢(視床下部外側野)から分泌されるオレキシンの第四脳室内投与により反射性嚥下の抑制が生じ、この現象はオレキシンI受容体を介することが明らかになった。さらに平成23年度の微量注入の研究で、オレキシンAが延髄背側正中部に作用することが明らかとなった。本年度は延髄背側正中の部分破壊実験のオレキシンA第4脳室内投与に及ぼす効果の検討を行って、さらに厳密にオレキシンの作用部位を同定した。延髄背側正中には、最後野と孤束核交連部が含まれる。そこで、最後野吸引除去または交連部電気焼灼のオレキシン第4脳室内投与に及ぼす効果を検討した。その結果、最後野を吸引除去したラットでは、有意ではないもののオレキシンA投与による嚥下頻度の減少幅がやや大きくなった。一方、孤束核交連部を電気焼灼下ラットでは、オレキシンA投与による嚥下頻度の減少は認められなかった。前年度までの結果及び本年度の結果から、オレキシンAは孤束核交連部のオレキシンI受容体を介して嚥下反射を抑制的に調節していることが明らかとなった。また、最後野による促進作用についても示唆された。さらにオレキシンと逆の作用すなわち摂食抑制作用をもつGlucagon like peptide-1(GLP-1)を第4脳室投与した結果、オレキシンAと同様に嚥下反射の抑制が認められた。このことは、空腹時に分泌されるホルモンと満腹時に分泌されるホルモンが、嚥下反射に同様の作用を及ぼすことを示唆するものである。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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