研究課題/領域番号 |
22592066
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
大山 和美 岡山大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助手 (00253021)
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研究分担者 |
十川 紀夫 岡山大学, 医歯(薬)学総合研究科, 准教授 (30236153)
十川 千春 岡山大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (10253022)
北山 滋雄 岡山大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (80177873)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | 薬理学 / 脳・神経 / 発現制御 / シグナル伝達 / ニコチン |
研究概要 |
煙草主成分のニコチンは多彩な薬理作用を持ち,歯科臨床においても喫煙に係わる歯周病増悪因子として考えられているが,一方で鎮痛効果を持つことから,その鎮痛機序が新しい疼痛制御の開発に繋がるものと期待されている。しかし,その機序については依然不明な点が多い。 そこで我々は,ニコチンの鎮痛効果の機序の一つとして疼痛制御に関わるノルアドレナリン (NA) 神経系への影響に着目し,NA神経の神経伝達調節に重要な役割を担う神経伝達物質再取り込み機構,すなわちノルアドレナリントランスポーター (NET) に対するニコチンの発現調節の機序とその薬理学的意義を解明することを目的に研究を行ってきた。 昨年度までの検討により,ニコチンの応答性にヒトとラットで差異が認められること,およびin vivo実験系においてニコチン短期投与と慢性投与ではNET mRNA発現の変化が異なることが明らかとなったが,臨床的な喫煙の効果を考えるならば,慢性投与による影響がより重要な結果と考えられた。したがって,本年度は,ニコチン慢性投与がもたらす意義に焦点を当て検討を行った。 その結果,ニコチンは長期的にはNET mRNA発現を抑制するものの,in vitroにおいてラット由来PC12細胞のNET mRNA発現を一過性に増加させるのに対し, in vivo実験系においては,NET mRNA発現誘導変化が二相性を示すことが明らかとなった。このことは,in vivoでのニコチン受容体を介したNET mRNA発現抑制性機構の存在を示唆し,ニコチン投与によりNET mRNA発現が常に抑制されていることが想定された。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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