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2010 年度 実績報告書

シェーグレン症候群の酸化ストレス制御による口腔乾燥症状緩和に向けて

研究課題

研究課題/領域番号 22592085
研究機関新潟大学

研究代表者

相田 美和  新潟大学, 医歯学系, 助教 (20258528)

キーワード歯学 / 細胞・組織 / 酸化ストレス / 唾液腺 / ゴルジ体 / コイルドコイル構造
研究概要

近年、糖尿病や動脈硬化症など、慢性炎症による酸化ストレスと疾病との関連が注目されている。口腔乾燥症の原因となるシェーグレン症候群も慢性炎症を呈する自己免疫疾患のひとつである。そこで、シェーグレン症候群の病態の解明とその知見に基づく治療に役立てることを目的とし、唾液腺への酸化ストレスの影響を解析した。
まず、ヒト顎下腺由来細胞株A-253細胞の酸化ストレスに対する抵抗性を検討した。細胞培養液に酸化ストレス源としてH_2O_2を添加し、濃度、添加時間を変えて、A-253細胞への影響を観察した。シェーグレン症候群では、主として唾液腺と涙腺が障害される。しかし、報告されている他の組織由来細胞株と比較して、唾液腺由来A-253細胞が特に酸化ストレス感受性が高いことを示すような結果は得られなかった。次に、酸化ストレスによる生理的影響を調べるために、A-253細胞の分泌能を検討した。A-253細胞はイソプロテレノール等の分泌刺激により、細胞質のCa2+濃度が上昇することが報告されている。イソプロテレノール刺激後の培養上清の解析から、数種類のタンパクが分泌されていることを確認できた。これらは酸化ストレスの分泌機能への影響を解析する指標となり得る。また、シェーグレン症候群などの自己免疫疾患患者の多くが、コイルドコイル構造をもつゴルジ体タンパクに対する自己抗体を保有している。そのような特徴をもつゴルジ体タンパクの機能解析を行ったところ、新生タンパクの糖鎖修飾に必須であることがわかった。正常な糖鎖修飾ができない場合、糖タンパクが重要な役割をもつ細胞接着などに重大な影響を及ぼすと考えられる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Interaction of Golgin-84 with the COG complex mediates the intra-Golgi retrograde transport2010

    • 著者名/発表者名
      Sohda M, Misumi Y, Yamamoto, A, Nakamura N, et al.
    • 雑誌名

      Traffic

      巻: 11(12) ページ: 1552-1566

    • 査読あり
  • [学会発表] Interaction of Golgin-84 with the conserved oligomeric Golgi(COG)complex mediates the intra-Golgi retrograde transport2010

    • 著者名/発表者名
      Sohda M, Misumi Y, Yamamoto A, Nakamura N, Oda K
    • 学会等名
      日本分子生物学会・日本生化学会 合同年会
    • 発表場所
      神戸
    • 年月日
      20101207-20101208

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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