研究課題/領域番号 |
22592087
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
田代 茂樹 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (20300882)
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研究分担者 |
佛坂 由可 長崎大学, 長崎大学病院, 講師 (10244089)
片山 郁夫 長崎大学, 長崎大学病院, 助教 (80295089)
角 忠輝 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (80284701)
中村 卓 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (30172406)
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キーワード | マイクロRNA / 細胞間情報交換 / ギャップ結合 / ストレス応答 / cPLA2 |
研究概要 |
ストレス応答に関わる物質についてギャップ結合を介してのmiRNA(マイクロRNA)に求めた点は独創的な研究といえるのではないだろうか。miRNAはこれまで1個の細胞内での生物学的機序の同定は行われてきたが、細胞集団における働きは未だ認識されていない。最初に細胞を様々なストレス下に置くことにより発現が大きく変化するmiRNAを同定することを試み、その手掛かりを求めるため、アレイ法による既知のmiRNAの検索、さらにライブラリーを作製して網羅的に解析しようとした。しかし、量があまりにも膨大なのが問題となった。 以前に我々の研究室では、温熱ストレスに対する細胞の反応性を、ギャップ結合をポイントにして比較した実験を行っていた。その研究で分かったことは細胞は細胞間のコンタクトがなくなると途端に温熱に対する感受性が高くなるということである。この結果は我々が長年研究してきたcPLA2αの有無に依存した。よって、スクリーニングを試みる細胞はcPLA2αが欠損している細胞とその正常細胞を比較して用いることがその突破口になると考えた。 簡便なやり方としてsiRNAなどを用いる方法があるが、完全にノックアウト(KO)することはできず、ストレス応答の再現性に問題点が残る。よってcPLA2αのKOマウス由来の細胞を用いることが最善策であると考えた。以前、共同研究でcPLA2αのKOマウスを使ったことがあるが、継代することが困難で実験材料として使うには労力が大きく、相手の研究室への依存度が大きすぎる。従って、我々でconditional KOマウスを作製することにした。世界的にもこのようなマウスは存在せず、ソースとしての貢献も副産物として得られ、遠回りではあるが最も早く目的に近づく実験であると考えている。昨年度は導入するTargeting vectorを作製した。今年度は共同研究してES細胞からマウスを作製する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
昨年度、導入するTargeting vectorが完成した。今年度は共同研究によってconditional Knock Out mouseを作製可能になった。マウスのラインが確立すれば目的の実験を行うことが可能となる。
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今後の研究の推進方策 |
今年度は作製したTargeting vectorを用いてES細胞にインジェクションを行い、conditional KOマウスを作製する。共同研究によって行う。マウスが完成したら、継代は容易になるので初代培養細胞の供給が豊富になり、実験が行いやすくなる。完成まで時間がかるが、予備実験的にsiRNAをトランジェントに導入した細胞での実験を行い、条件などを決めていく予定である。
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