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2012 年度 実績報告書

リンパ管を標的とした口腔内ドラッグデリバリ-システム製剤の開発

研究課題

研究課題/領域番号 22592098
研究機関岩手医科大学

研究代表者

佐塚 泰之  岩手医科大学, 薬学部, 教授 (90162403)

研究分担者 杉山 育美  岩手医科大学, 薬学部, 助教 (80509050)
研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2013-03-31
キーワード癌 / ナノバイオ / リンパ / DDS
研究概要

本研究はドラッグデリバリーシステム(DDS)キャリアであるリポソームを用いて原発腫瘍と転移リンパ節の腫瘍細胞の増殖を抑制し、さらに投与量の減量による副作用の減少を可能にすることを目的とし実施した。1年目は投与24時間後まで舌および舌からの転移経路である所属リンパ節にシスプラチンが残存することが可能なリポソームの粒子径を検討し、800nmが最適であることを明らかにした。2年目は1年目の検討で浮上した初期バーストを改善するための検討を主に行った。その結果、構成脂質としてリン脂質にコレステロールを55%添加することにより強固な膜を有するリポソームを調製することが可能となった。3年目である本年度はin vivoにて最適なリポソームの体内分布および原発巣に対する抗腫瘍効果を検討した。心臓および肝臓への集積量はコントロール群に比べて低く、脾臓、肺、腎臓へはコントロール群と同程度であった。抗腫瘍効果の検討では、シスプラチン量として0.06 mgとなるようにシスプラチン内封リポソームを腫瘍周囲6点に投与した。3回の繰り返し投与を行い、がん細胞移植から21日後の腫瘍重量を測定した結果、コントロール群の50%となり、微量のシスプラチン濃度においても腫瘍増殖抑制効果が得られることが明らかとなった。さらに、投与部位での毒性は認められなかった。
以上のように口腔内DDS製剤の開発として原発腫瘍の治療効果と副作用の減少効果を得ることができた。しかしながら、転移リンパ節の腫瘍増殖抑制効果については検討を終了することができず、当初の研究計画の75%程しか達成することができなかった。標的性と徐放性を有するリンパ管指向型製剤の開発を目的とする本検討は舌癌治療の向上に重要であると考え、残りの検討についても今後実施する予定である。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2013 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Enhanced antitumor activity of different double arms polyethyleneglycol-modified liposomal doxorubicin2013

    • 著者名/発表者名
      Ikumi Sugiyama
    • 雑誌名

      International Journal of Pharmaceutics

      巻: 441 ページ: 279-284

    • DOI

      10.1016/j.ijpharm.2012.11.032

    • 査読あり
  • [学会発表] 舌癌治療を目的とした24時間維持リポソームの検討

    • 著者名/発表者名
      佐塚 泰之
    • 学会等名
      第28回日本DDS学会学術集会
    • 発表場所
      札幌コンベンションセンター

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公開日: 2014-07-24  

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