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2012 年度 実績報告書

自己組織化ナノテクノロジー技術を用いた細胞外マトリックスによる肥満細胞の制御

研究課題

研究課題/領域番号 22592099
研究機関東北福祉大学

研究代表者

杉本 是明  東北福祉大学, 総合福祉学部, 教授 (30361158)

研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2014-03-31
キーワード再生医療 / ナノバイオ / 肥満細胞
研究概要

ポリエチレンテレフタレート(PET)film 支持体のポリスチレン製 Honey Comb Film(HCF)を足場にした、3・5・10 micro m の3次元孔を持つPET-HCF上で、NCL-2 細胞(腫瘍細胞でない肥満細胞株)を培養した結果、下記の知見が得られた。
1)PET-HCF上で1週間培養したところ、NCL-2細胞の増殖は、①Flat filmに比較しHCF上では、total 細胞数が有意に増加し、10 micro m HCFにおいて最も増加した。②3および5 micro m HCF上では浮遊細胞が主に増加し、10 micro m HCF上では接着細胞が主に増加した。これは、10 micro m より孔径が小さいNCL-2細胞は、10 micro m HCFにおいては、NCL-2細胞は孔の中に入り込み、接着細胞としてカウントされるためと思われる。
2)PET-HCF上で1週間培養したところ、NCL-2細胞の大きさは、5 micro m HCF上では細胞径が一番大きく、10 micro m HCF上では細胞径が一番小さかった。
3)SEMと共焦点レーザー顕微鏡による観察では、多くのNCL-2細胞が、①3および5 micro m HCF上で、数個に細胞分裂し、抗vinculin抗体(接着因子)と抗Phalloidin抗体(アクチン)が細胞質で陽性であった。しかし中には、陰性の細胞も観察された。②10 micro m HCF上では、細胞は孔の中で小さく分裂している様子が観察された。
4)SEMと共焦点レーザー顕微鏡による観察では、一部のNCL-2細胞が、①3および5 micro m HCF上で、HCFを巻き込むように数十の核に分かれ、細胞分裂を伴わない核分裂(多核細胞)の様相を呈した。個々の核はHCFの構造を反映するように孔の中に入り込んでいた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

国際学術雑誌に投稿するも、追実験を要求された。

今後の研究の推進方策

論文査読者の要求どおりに、追実験しないと論文が通らないので、急いで必要な消耗品を購入し、免疫組織染色、その他、必要な実験を行わなければならない。問題は本学に共通研究機器がないことであるが、共同研究者がいる施設の設備を使って実験を行なう予定である。とにかくこれまでの研究成果を国際学術論文に発表しないと、研究を遂行したとは言えないので、最優先で対応する。
したがって、当初の予定とは違った予算執行になる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2013 2012

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 新規の自己増殖性正常肥満細胞(NCL-2 cell)のハニカム構造フィルム上での増殖と分裂2013

    • 著者名/発表者名
      崔 賢美、田中 賢、杉本 是明
    • 学会等名
      日本再生医療学会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜(横浜)
    • 年月日
      20130321-20130323
  • [学会発表] Morphology and biochemical differences of mast cells (NCL-2 cells, RBL-2H3 cells) on the new extracellular matrix; Honeycomb Film2012

    • 著者名/発表者名
      K. Sugimoto, H. Choi, M. Tanaka, T. Hiragun, M. Hide
    • 学会等名
      10th International Society for Stem Cell Research
    • 発表場所
      パシフィコ横浜(横浜)
    • 年月日
      20120613-20120616

URL: 

公開日: 2014-07-24  

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