ハニカムフィルム(Honeycomb film: HCF)上で培養すると,肥満細胞の増殖と機能が制御されるか検討した.用いた肥満細胞は,非腫瘍性の新規肥満細胞NCL-2 cellと,疑似肥満細胞であるラット好塩基球性白血病細胞RBL-2H3 cellである.同じ材質のフィルムでもハニカム構造があると肥満細胞の増殖の仕方・形態・分泌顆粒に変化が起こった.また,細胞の違いにより,HCFによる制御に違いが見られた.ヒト粘膜型肥満細胞に近いNCL-2 cellは, HCF上では細胞分裂が増えるものの,de novo に合成されるTNF-αやロイコトリエンB4の分泌は減少することがわかった.
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