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2011 年度 実績報告書

上皮間葉転換および幹細胞関連分子発現プロファイルに基づく口腔扁平上皮癌の新分類

研究課題

研究課題/領域番号 22592100
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

莇生田 整治  慶應義塾大学, 医学部, 助教 (80296706)

キーワード口腔扁平上皮癌 / EMT / CD44
研究概要

上皮間葉転換および幹細胞様性質は癌の悪性度及び治療抵抗性を規定する重要な現象である。本研究では、口腔扁平上皮癌においてすでに特定した10-20の候補分子群の発現を解析し、再発・転移や化学放射線療法の有効性を予測できる発現プロファイルを構築することを目的とする。具体的には、CD44,E-cadherin,各種keratin,twist,snai1,vimentin,β-catenin,各種matrix metallopeptidase,fibronectin,N-cadherin,hyaluronan synthase,integrin,Wnt,Notch,Hedgehog,Rb,cyclinE,slag,Zeb,pl6などが挙げられる。これらの候補分子群の中から頭頚部癌において幹細胞マーカーとの報告があるCD44において解析を進めた。CD44は20個のエクソンから構成される膜蛋白質であり、その中のエクソン6~15は選択的スプライシングによって挿入されるバリアントエクソンである。これらの挿入パターンの多様性によって様々なバリアントアイソフォームが存在する。これまで、バリアントの発現が再発や予後の悪さ、転移と相関するといわれており、癌におけるCD44バリアント発現の重要性が示唆されている。舌癌の各組織型について、また予後良好群・不良群においてCD44の免疫染色をおこなったところ、ほぼすべての症例でCD44の発現が見られた。特にバリアントタイプが高発現していることが確認できた。そこでCD44高発現の口腔癌細胞株を用いて、CD44が単なる標識だけではなく機能的な意義を持つかについて機能的解析を行っている。またこれらの細胞株はバリアントの発現量に差があり、バリアントの違いによる腫瘍細胞の増殖、浸潤能、マウスにおける腫瘍形成能などの因子を解析中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

候補分子が同定できたので、実際の臨床症例での解析をさらに進めていく。

今後の研究の推進方策

申請書と解析の順序が変わり、細胞株を用いた分子の解析が先行しており、今後は実際の症例を用いての解析を進めていく予定である。

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公開日: 2013-06-26  

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