研究概要 |
[研究内容] 1,旧型超音波診断装置(1986年納入)と現行超音波診断装置(2001年納入)による卵形散乱体超音波ファントム像を取得する. 2,最大断層域から辺縁部までの任意断面像を取得し,異なる装置性能と検査者の撮像経験で描出された像の画素構築を評価するためにMCV(複雑度)算出式を再度改変する. 3,取得した卵形散乱体Bモード像のMCV算出と施行者間の一致度を評価する. 4,散乱体内部の「均一性」の数値化と施行者間一致度(κ統計量)の評価する. [研究結果] 1,超音波像の任意断面の画素構築を評価するための多断層像算出式を改変し適用した.数値化した均一度が最大断面像で平均値の標準偏差が小さく,辺縁部断面では大きかった. 2,改変した算出式を適用した散乱体内部構築テクスチャのMCVは装置間では撮像条件を固定した場合には有意差を認めなかった. 3,卵形散乱体Bモード像のMCVは施行者間で有意差がなかった. [研究の意義と重要性] 1,今年度の研究結果を次年度に計画する旧型・現行超音波診断装置を用いた健常人(ボランティア:同意確約済)の頸部リンパ節Bモード像の画像解析に適用できることが確認できた. 2,Bモード原画像(256階調)は16階調像(視覚判断に支障がない最低階調)にして,ドプラモード像では血流分布像(暖色カラー輝度)を8階調に再構築することが重要であることを示した.
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