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2011 年度 実績報告書

アドレノメデュリンの抗菌作用による口腔バイオフィルムの形成抑制効果に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 22592122
研究機関徳島大学

研究代表者

尾崎 和美  徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (90214121)

研究分担者 中江 英明  徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 准教授 (30227730)
湯本 浩通  徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教 (60284303)
細川 義隆  徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教 (90346601)
キーワードバイオフィルム / アドレノメデュリン / 抗菌ペプチド
研究概要

関節リウマチの発症・進行の抑制作用や血管新生作用など様々な免疫調節機構に関与しているだけでなく近年,抗菌作用があることも報告されているアドレノメデュリン(Adrenomedullin:以下,ADM)およびその関連ペプチドを発現する形質転換株砿(E.Coli BL21株)を,前年度作製することに成功した。本年度は形質転換株から分泌されるADMおよびその関連ペプチドの口腔細菌に対する作用を検索したところ,以下のような知見を得た。すなわち,1)セルカルチャーインサート(0.4μmφポアサイズ)を用いて,その内外の培地に形質転換株(ADM(1-52)あるいは関比較的静菌作用の強いADM(13-52)fragmentを発現する株)と口腔細菌(Streptococcus mutansあるいはPorphyromonas fingiralis)各々を接種レ,3,6,9および12時間共培養を行い,各々の時点で分取した口腔細菌の生菌数を計測したところ,形質転換株の作製に用いたE.Coli BL21株との共培養を行った対照群に比して,S.mutansおよびP.gingiralis双方に対する増殖抑制効果を示した。2)過剰量の抗ADM抗体を添加した培地中で同様の培養を行ったところ,この増殖抑制効果が減じられたことから,これら口腔細菌に対する増殖抑制効果が,形質転換株から分泌されるADMによるものであることが示唆された。今後は,これら形質転換株と口腔細菌の共培養を象牙質薄板を用いた齶蝕誘発モデルに応用し,バイオフィルム形成におけるADMの効果を免疫組織学的および形態学的に検証する予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

前年度に作製が成功した形質転換株の性質の,予定した検証方法を本年度に実施したところ,おおむね想定した結果が示され,次年度に計画している更なる検証方法に早期に着手できる目処がついたため。

今後の研究の推進方策

本年度に計画した検証方法により,想定した結果が示されたため,次年度に計画した通りの検証方法に着手していく予定である。また,可能であれば更なる検証方法を追加して実施していく予定である。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (5件)

  • [雑誌論文] Interleukin (IL)-17A synergistically enhances CC chemokine ligand 20 production in IL-1β-stimulated human gingival fibroblasts2012

    • 著者名/発表者名
      Hosokawa Y., Hosokawa I., Ozaki K., Nakae H., Matsuo T.
    • 雑誌名

      Hum Immunol

      巻: 73 ページ: 26-30

    • DOI

      DOI:10.1016/j.humimm.2011.10.004

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Black tea polyphenol inhibits CXCL10 production in oncostatin M-stimulated human gingival fibroblasts2011

    • 著者名/発表者名
      Hosokawa Y., HosokawaI., Shindo S., Ozaki K., Nakanishi T., Nakae H., Matsuo T
    • 雑誌名

      Int Immunopharmacol

      巻: 11 ページ: 670-674

    • DOI

      DOI:10.1016/j.intimp.2011.01.009

    • 査読あり
  • [学会発表] TWEAKがヒト歯肉線維芽細胞のIL-1β誘導CCL20産生に与える影響2011

    • 著者名/発表者名
      細川義隆
    • 学会等名
      第135回日本歯科保存学会秋季学術大会
    • 発表場所
      大阪国際交流センター(大阪府)
    • 年月日
      2011-10-21
  • [学会発表] TheaflavinがTNFSF14刺激ヒト歯肉線維芽細胞のIL-6産生に与える影響2011

    • 著者名/発表者名
      細川義隆
    • 学会等名
      第134回日本歯科保存学会春季学術大会
    • 発表場所
      東京ベイ舞浜ホテルクラブリゾート(千葉県)
    • 年月日
      2011-06-10
  • [学会発表] う蝕関連細菌の家族内伝播と生活習慣による影響に関する検索-兄弟姉妹間の差異について-2011

    • 著者名/発表者名
      尾崎和美
    • 学会等名
      第134回日本歯科保存学会春季学術大会
    • 発表場所
      東京ベイ舞浜ホテルクラブリゾート(千葉県)
    • 年月日
      2011-06-09
  • [学会発表] Oncostatin Mが誘導するヒト歯肉線維芽細胞のCXCL10産生に及ぼす紅茶ポリフェノールの影響2011

    • 著者名/発表者名
      進藤智
    • 学会等名
      第54回春季日本歯周病学会学術大会
    • 発表場所
      福岡国際会議場(福岡県)
    • 年月日
      2011-05-27
  • [学会発表] TLR3 ligandがヒト歯肉線維芽細胞のIL-1β誘導CCL20産生に与える影響2011

    • 著者名/発表者名
      細川義隆
    • 学会等名
      第54回春季日本歯周病学会学術大会
    • 発表場所
      福岡国際会議場(福岡県)
    • 年月日
      2011-05-27

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公開日: 2013-06-26  

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