研究課題/領域番号 |
22592138
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
小松原 浩実 北海道大学, 大学病院, 助教 (50221247)
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研究分担者 |
横山 敦郎 北海道大学, 歯学研究科(研究院), 教授 (20210627)
山本 悟 北海道大学, 歯学研究科(研究院), 助教 (10344524)
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キーワード | デンタルインプラント / 人工骨 / BMP / FGF / TCP / GBR |
研究概要 |
前年度のラットを用いた実験の結果、βTCP顆粒にrhBMPのみならずrhFGF-2をも添加することにより、rhBMP量を半減しても十分な骨誘導能を有する人工骨を開発することができた。 今年度は開発した人工骨を抜歯即時インプラント法に応用することの有効性を明らかにすべく成犬を用いた実験を行った。 rhBMPおよびrhFGF-2を以下の重量比でβTCP顆粒に含浸させ、凍結乾燥させることにより4種の人工骨を調製した。すなわち① rhBMP:rhFGF-2:TCP顆粒=30μg:3μg:60 mg、②rhBMP:rhFGF-2:TCP顆粒=30μg:0μg:60 mg、③rhBMP:rhFGF-2:TCP顆粒=0μg:3μg:60 mg、④rhBMP:rhFGF-2:TCP顆粒=0μg:0μg:60 mgの4種である。 動物実験においては、塩酸メデトミジンおよびチオペンタールによる全身麻酔下にてビーグル犬の下顎第一・第二前臼歯を抜歯した後、歯槽中隔部にインプラント窩を形成し、ブローネマルクインプラントを埋入。さらに、抜歯窩内に残存したデッドスペースに人工骨を填入し、術野をGORE-TEX augumentation material (G-TAM)で覆った。さらに対照群として、インプラント埋入後人工骨を填入せずにG-TAMで覆った群を設定した。 インプラント埋入4週後および8週後に犬を屠殺し、インプラント体及び周囲組織を含む組織標本(脱灰および非脱灰)を作製した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
動物実験施設飼育室に空きがなく、実験動物の入舎時期が予定より大幅に遅れたために、実験時期も当初の予定よりも遅延する結果になった。 また、交付された補助金額で購入できる実験動物・実験材料(BMP)の数量の制限と実験手技の未熟により、予定していた標本の数を確保できなかった。
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今後の研究の推進方策 |
当初の計画では、得られた組織標本により病理組織学的検索および組織計量学的検索を行ったうえで、その成果を発表する予定であったが、十分な数の組織標本を得ることが困難と思われる。 そこで、得られた標本の関しては病理組織学的検索を行うが、組織計量学的検索に関しては今後の研究の機会に行うこととする。
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