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2011 年度 実績報告書

在宅高齢者に対するピエゾセンサーを用いた遠隔嚥下機能評価訓練システムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 22592145
研究機関新潟大学

研究代表者

櫻井 直樹  新潟大学, 医歯学系, 助教 (50251830)

研究分担者 野村 修一  新潟大学, 医歯学系, 教授 (40018859)
井上 誠  新潟大学, 医歯学系, 教授 (00303131)
堀 潤一  新潟大学, 自然科学系, 准教授 (80209262)
キーワード嚥下機能評価 / 嚥下障害 / ピエゾフィルム / ピエゾセンサー / 遠隔医療 / インターネット / 顎機能 / 反復唾液嚥下テスト
研究概要

咽頭期の嚥下運動の観察にVideofluorography(以下VF)による透視検査は有用である。しかし、VF装置は、被曝や造影剤誤嚥の危険、さらに撮影装置が高価なため臨床応用には制限がある。我々は、非侵襲的にかつ簡便に嚥下機能を評価する方法として、Piezoelectric Pulse Transeducer(以下PPT)を頸部に貼付して同部の動きを電気信号として出力し、咽頭期の嚥下運動を解析する方法を考案した。PPTから出力された電圧とVF画像とを同時比較して、PPTの嚥下機能評価についてその有用性を報告してきた。本開発研究では、PPTのセンサー部分がフィルム状になったピエゾフィルム(東京センサー社)を使用した。ピエゾフィルムとは柔軟性のある圧電素子の一種である。ピエゾフィルムの嚥下機能評価についても報告があり、我々は嚥下時にPPTとピエゾフィルムは近似した電圧波形が記録できることを報告した。以上の先行研究の結果から、在宅の患者自身での使用を考慮し、小型でピエゾフィルムを用いた嚥下機能評価訓練装置を試作した。正常者の嚥下機能がこの試作機で評価可能か検討した。
この嚥下機能評価訓練装置を用いた反復唾液嚥下テスト(RSST)での嚥下運動の検出率は91.5(%)であった。よって本試作機では、ピエゾフィルムの湾曲の大きさから出力される電圧値によって、嚥下機能の評価ができる可能性が示された。今後、本試作機とX線テレビのデータと比較していく予定である。本結果は、「ピエゾフィルムを応用した嚥下機能評価訓練装置の試作」という演題で、2012年5月26,27日に横浜市で開催される日本補綴歯科学会で報告予定である。
インターネットでデータを送るシステムについても開発に着手した。
また、インプラント義歯についても嚥下機能との関連を分析するため基礎研究を開始した。顎機能と体幹の動きの協調について分析し、両者の相関がみられ、嚥下運動と体幹の動きについても関連が示唆された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

4年間の研究の2年目で、正常者を対象とした嚥下機能評価装置を試作することができたから。

今後の研究の推進方策

単体の機械としての嚥下機能評価装置を試作し、ある程度利用可能であることが確認できた。今後は在宅での利用を想定してシステムを構築していく予定である。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件) 産業財産権 (1件)

  • [雑誌論文] タッピング運動時における下顎運動量と体幹運動量との関連2012

    • 著者名/発表者名
      金城篤史, 河野正司, 昆はるか, 佐藤直子, 甲斐朝子, 小林博, 櫻井直樹, 野村修一
    • 雑誌名

      日本顎口腔機能学会雑誌

      巻: 18巻2号 ページ: 115-12

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Correlations between alveolar bone microstructure and bone turnover markers in pre- and post-menopausal women2012

    • 著者名/発表者名
      Yamashita-Mikami E, Tanaka M, Sakurai N, Arai Y, Matsuo A, Ohshima H, Nomura S, Ejiri S
    • 雑誌名

      Oral Surg Oral Med Oral Pathol Oral Radiol Endod

      巻: (in press)

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Immediate implant loading following computer-guided surgery2011

    • 著者名/発表者名
      Yamada K, Hoshina H, Arashiyama T, Arasawa M, Arai Y, Uoshima K, Tanaka M, Nomura S
    • 雑誌名

      J Prosthodont Res

      巻: 55(4) ページ: 262-5

    • 査読あり
  • [学会発表] 縦断調査から見た歯列欠損形態と咀嚼能力の経年変化2011

    • 著者名/発表者名
      佐藤直子, 野村修一, 昆はるか, 櫻井直樹, 河野正司, 葭原明弘, 宮崎秀夫
    • 学会等名
      第22回日本老年歯科医学会総会・学術大会,プログラム・抄録集152頁
    • 発表場所
      スペースセブン(東京都)
    • 年月日
      20110615-20110617
  • [産業財産権] 嚥下機能評価訓練装置2011

    • 発明者名
      櫻井直樹、野村修一、豊里晃
    • 権利者名
      国立大学法人新潟大学
    • 産業財産権番号
      特願2011-084024
    • 出願年月日
      2011-04-05

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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