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2010 年度 実績報告書

インプラント義歯による高齢者の認知脳機能向上の解明

研究課題

研究課題/領域番号 22592169
研究機関神奈川歯科大学

研究代表者

木本 克彦  神奈川歯科大学, 歯学部, 教授 (70205011)

キーワードfMRI / 前頭前野 / 咀嚼 / インプラント義歯 / BOLD法
研究概要

今年度は、噛むこと(咀嚼)の感覚刺激が脳に与える影響を知るために,インプラント義歯および従来の義歯(総義歯)を装着した高齢者に対して磁気共鳴機能画像法(fMRI)を用い、義歯の違いによる脳の賦活状態について調べた。被験者は、本学附属病院補綴科に義歯への不快感を訴え来院し、インプラント治療を希望した4名(男1名、女3名,64-79歳)の患者を対象とした。患者には事前に,義歯装着時とインプラント治療後にfMRIによる評価を行うことを十分に説明し,同意を得て治療を行った。計測は、義歯装着時とインプラント治療後にそれぞれガムによるチューイングテストを行った.32秒間のチューイングと32秒間のレストを交互に5分間繰り返し行うブロックデザインを用いた.EXCITE HD 3.0TMR (Signa)スキャナーにて撮像し,BOLD法により評価を行った.Echo-planar imageはTR:2000ms, TE:30ms, matrix size64*64, slice thickness:3.8mm, slice gap:0.2mm,スライス枚数32枚の条件で行い,SPM5により脳賦活部位を同定した。その結果、グループ解析では、インプラント義歯および従来の義歯(総義歯)において一次体性感覚野・補足運動野・島・視床・小脳・前頭前野の領域で賦活が認められた。また、ROI解析(region of interest)では、総義歯と比較して、インプラント義歯による脳賦活量は小さくなる傾向を示した。特に前頭前野の前頭極(BA10)で有意な差が認められた。このようなことから、インプラント治療によって,咀嚼に伴う脳活動パターンが可塑的に変化することが観察された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Chewing-induced regional brain activity in edentulous patients who received mandibular implant-supported overdentures : A preliminary report.2010

    • 著者名/発表者名
      Kimoto K, et al.
    • 雑誌名

      Journal of Prosthodontics Research

      巻: 55 ページ: 185-191

    • 査読あり
  • [学会発表] ラットにおける咀嚼機能の変化が脳内酸化ストレスとドパミン遊離量に及ぼす影響2010

    • 著者名/発表者名
      木本克彦
    • 学会等名
      日本咀嚼学会 第21回学術大会
    • 発表場所
      東京医科歯科大学(東京)
    • 年月日
      2010-10-02
  • [学会発表] 咬合・咀嚼が生体に及ぼす影響を考える-咬合・咀嚼と脳機能-2010

    • 著者名/発表者名
      木本克彦
    • 学会等名
      第119回日本補綴歯科学会学術大会
    • 発表場所
      東京ビックサイト(東京)
    • 年月日
      2010-06-12

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公開日: 2012-07-19  

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