研究課題
mi/miマウスをモデル動物として用いて非咬合状態が咀嚼筋のアセチルコリン受容体クラスター形成に及ぼす影響を明らかにするため、以下の実験を行った。Wild type、 mi/mi 共に生後3週まで母乳で飼育し、その後、離乳させる。離乳後 mi/mi には粉末飼料を、Wild typeには固型飼料または粉末飼料を与えた。生後1、4、12週目にそれぞれ6匹ずつ安楽死させ、咬筋と腓腹筋を摘出し、直ちに凍結した。摘出した咬筋と腓腹筋のほぼ中央付近の凍結切片を作製し、4%パラフォルムアルデヒドで固定する。ローダミン標識ブンガロトキシンによりアセチルコリン受容体の染色を行い、共焦点レーザー顕微鏡を用いて0.5um の厚さで断層組織染色像を採集し、アセチルコリン受容体クラスターの断片数および体積を解析した。1週齢の咬筋ではアセチルコリン受容体クラスターの断片数はほぼ1で、断片化しているクラスターはほとんど観察されず、両系統間に有意差は認められなかった。4週齢におけるWild typeのクラスター断片数は固形飼料を与えた群では1.17、粉末飼料を与えた群では1.20で2群間に有意な差は認められなかった。しかし、mi/miでは1.52でWild typeの2群よりも統計学的に有意に大きかった(p<0.05~0.01)。12週齢でも同様に、固形飼料を与えたWild typeでは1.47、粉末飼料を与えたWild typeでは1.50であるのに対して、mi/miは2.61でWild typeの2群よりも有意に大きかった。腓腹筋においては飼料性状および両系統マウス間で大きな差異は認められなかった。以上の結果から、飼料性状は咬筋のアセチルコリン受容体クラスター形成に大きな影響は与えなかったが、咬合状態の変化はクラスター形成に大きな影響を与える事が示唆された。
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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