研究課題/領域番号 |
22592178
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
飯久保 正弘 東北大学, 大学院・歯学研究科, 講師 (80302157)
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研究分担者 |
阪本 真弥 東北大学, 病院, 講師 (90157686)
笹野 高詞 東北大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (10125560)
小嶋 郁穂 東北大学, 大学院・歯学研究科, 助教 (80447169)
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キーワード | 再生歯学 / IGF-I / 遺伝子治療 / ナノバブル |
研究概要 |
口腔には顎骨の破壊や吸収を伴う疾患が多く存在し、自家骨や人工骨を用いた再建治療が行われているが、必ずしも満足な結果は得られていない。これまで我々は、「自らが持つ骨形成能による骨再生」を目指し、細胞増殖作用を有するInsulin-like growth factor I(以下IGF-I)に着目した一連の研究を行ってきた。そこで本研究は、IGF-Iの骨形成促進作用に着目し、ナノバブルと高周波超音波装置による最新の遺伝子導入システムを用いて、新たな顎骨再生治療を目指すものである。本年度に行った研究およびその結果は、以下の通りである。1)ナノバブルと高周波超音波装置を用いた画像診断システムの有用性について、マウスに埋め込んだ微小腫瘍の観察を行い検討した。その結果、これら画像診断システムを用いることにより、腫瘍内血管密度の評価などが可能であることが明らかとなった。2)本研究は治療薬を標的組織内で血管外漏出させることを試みているために、血管透過性を定量化する必要がある。エバンス・ブルーを全身投与したラット咬筋に対し、血管透過性を亢進させるために痛み刺激を与え、組織内エバンス・ブルー量の測定が血漿漏出の定量化として有用であるか否かを検討した。その結果、エバンス・ブルー法は血管透過性の評価として有用であることが明らかとなった。3)ラットに対してIGF-Iの過剰投与を行い、顎骨の骨形態の変化について検討した。その結果、IGF-Iの過剰投与は、顎骨の側方拡大方向に骨形成が行われることが明らかとなった。
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