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2012 年度 実績報告書

弾性率の低い生体骨代替用チタン合金の開発

研究課題

研究課題/領域番号 22592187
研究機関長崎大学

研究代表者

白石 孝信  長崎大学, 医歯(薬)学総合研究科, 准教授 (10150468)

研究分担者 篠崎 信也  九州工業大学, 生命体工学研究科(研究院), 教授 (00136524)
研究期間 (年度) 2010-10-20 – 2013-03-31
キーワード生体材料 / チタン合金 / ヤング率 / ビッカース硬さ / 結晶構造
研究概要

本研究では,これまでの研究で純 Ti より低いヤング率を示すことが明らかとなったTi-60 at.% Zr合金とTi-70 at.%Zr合金に耐食性の向上を図るため,1 at.%Pdまたは1 at.%Ptを添加した4種類のチタン合金を作製し,as-cast状態の弾性的性質を評価するとともに,ビッカース硬さを求めた。さらに,X線回折による結晶構造の解析を行った。得られた主な結果は次の通りである。
1.母合金に対する1 at.%のPdまたはPt添加によってヤング率が顕著に増加した。すなわち,Ti-60Zr合金およびTi-70Zr合金のヤング率は,それぞれ 89.5 GPa,91.4 GPa であったが,(Ti-60Zr)-1Pdでは100.5 GPa,(Ti-60Zr)-1Pt合金では113.3 GPaを示した。さらに,(Ti-70Zr)-1Pdでは92.5 GPa,(Ti-70Zr)-1Pt合金では111.4 GPaであった。
2.as-cast状態における合金のビッカース硬さは,1 at.%のPdまたはPt添加によって顕著に増加した。
3.母合金のTi-60Zr合金およびTi-70Zr合金に対するPdおよびPt添加量はわずかに1 at.%であったが,X線回折実験より,as-cast状態における合金の構成相が著しく変化することが明らかとなった。すなわちこれらの貴金属元素の添加によって低温安定相のα相に加えてω相が生成し,室温で(α+ω)2相共存状態となっていた。このω相の生成が,弾性率とビッカース硬さの増加をもたらしたものと考えられる。
【まとめ】Ti-Zr合金に対する1 at.%のPdまたはPt添加は耐食性の向上の点では有利であるが,弾性率を著しく増加させるため,ヤング率の低いチタン合金の開発の目的には適っていないと結論される。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2012 その他

すべて 雑誌論文 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] 生体用多孔質チタンの作製法とその表面処理2012

    • 著者名/発表者名
      白石孝信
    • 雑誌名

      歯界展望

      巻: 119 ページ: 716-717

  • [備考] 長崎大学大学院医歯薬学総合研究科ホームページ

    • URL

      http://www.mdp.nagasaki-u.ac.jp/

URL: 

公開日: 2014-07-24  

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